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デヴィッド・ボウイが残した傑作映像25選

Rob Sheffield | 2017/02/02 17:00

| デヴィッド・ボウイが残した傑作映像25選を振り返る |


『The Dick Cavett Show』出演時の『フットストンピン』(1974年)


ソウルのミュージシャンたちで構成された新たなバックバンドを従えて登場した本映像のボウイは、明らかにドラッグの影響下にある。トークの部分では鼻をすすったり、ステッキを回したり、コカインの影響と思われる早口っぷりで、困惑した様子の番組のホストを終始翻弄する。古き良きR&Bスタイルの『フットストンピン』のパフォーマンスでは、当時の彼女のアヴァ・チェリーが見事なダンスを披露している。しかしボウイが正常とは程遠い状態にあるせいで、彼女はまるでエクササイズの講師のように見える。

『気のふれた男優』(1975年)


アラン・イェントブが監督を務め、BBCが放送したボウイのアメリカツアーのドキュメンタリーでは、狂ったショービジネスの世界で正気を失っていく彼の姿が生々しく描かれていた。中でも最も印象的なのは、砂漠地帯を走るリムジンの後部座席に座ったボウイが、ミルクをパックからがぶ飲みしながら、ラジオで流れているアレサ・フランクリンの曲を熱唱するシーンだ。「俺のミルクに蝿が浮いてやがる」ボウイはそう話す。「(ここアメリカにいる)俺も似たようなもんだ。よそ者で、否が応にも順応するしかないのさ」

『Cher』出演時の『ヤング・アメリカンズ』(1975年)


70年代を代表するディーヴァたちがこの番組で披露したシェールとのデュエットは、奇妙でぎこちない瞬間を数多く生み出した。2人がヒップをくねらせながら歌う『ヤング・アメリカンズ』からオールディーズのメドレーへと急旋回するこのパフォーマンスで、ボウイは跪いてザ・シャンテルズのドゥーワップクラシック『メイビー』をシェールに捧げる。彼本来の魅力とはかけ離れているものの、ファンなら思わず微笑んでしまうはずだ。

『ソウル・トレイン』出演時の『ゴールデン・イヤーズ』(1975年)


白人文化を象徴するような存在のボウイが『ソウル・トレイン』に出演したことは、音楽史において大きな意義を持つ出来事だった。うつむいてボソボソと呟くボウイを前に、不安げなドン・コーネリアスが「さぁデヴィッド、ショータイムだ」と声をかける。始終落ち着かない様子のボウイは、『ゴールデン・イヤーズ』の歌詞を飛ばしてしまう。「もともと覚える気がなかった」ボウイは後にそう話している。
Translation by Masaaki Yoshida

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