ジョン・メイヤー、新作4曲の起源と着想の背景を語る

『ユーアー・ゴナ・リヴ・フォーエヴァー・イン・ミー』

「聴いていて実際に不安な気持ちにさせられる唯一の曲だ。とてもオープンで赤裸々だ」とメイヤー。ランディ・ニューマンスタイルのピアノバラードだ。この旋律は、完全に完成された形で降りてきた。「一晩で書き上げた。ここに来て最初の1週間は、部屋の中にアシスタントがいて、制作はしていたけどあまり進まなかった。それで僕は、“みんな出て行ってくれ。僕とチャドだけにしてほしい”って言ったんだ。目の前に人が居ても、それがチャドなら僕は集中して曲作りができる」。



制作期間の前半、メイヤーは家で歌詞を書いていた。ヴィンテージのオリンピア製タイプライターでアイデアを手早く書き上げ、スタジオに原稿を持って行った。「スタジオの明かりを落とし、この曲がどんな風に進んで行くか、ピアノの前に何時間も座って自分に教えていた。ある晩僕はその曲を歌った。それがこの曲だ。みんなに聴いてもらっているのが最初に録音したこの曲なんだ。もしやろうとしても、二度と同じようには歌えなかったと思う。映画『恋はデジャ・ブ』の2回目の雪合戦みたいなものだ。歌手としては人生で初めて、曲をどんな風に歌うか合理的に計算するんじゃなくて、感情に任せた。この曲を聴くたびに僕は、同じ部屋にいる自分と出会い、自分の周りを散歩しているような気持ちになる。“僕はおそらくあの角度からはこんな風に見えているんだろうな”なんて言いながらね」。



Translation by Yoko Nagasaka

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