フィン・ベイラー、負傷欠場から間もなくWWE復帰:復帰後の計画を読み解く

By Luis Paez-Pumar
WWE
WWEユニバーサル王座を戴冠しながら、ケガのため一晩で姿を消したフィン・ベイラー。戦線復帰間近!WWEでの立ち位置はどうなる?

サマースラム(2016年8月21日)で行われた初代WWEユニバーサル王者決定戦で、セス・ロリンズがフィン・ベイラーをパワーボムで場外防御壁に投げつけた時、WWEの今後の計画はベイラーの肩関節とともに大きく断裂してしまった。2014年にWWE入りして以来、ベイラーは常にスーパースターの座に白羽の矢が立っていたし、NXT時代からWWE本戦での鮮烈デビュー後も、常に然るべきブッキングが行われていた。ベイラーはNXT王座を史上最長期間、保持しただけでなく、ユニバーサル王者決定戦では、1番で2勝しただけでなく、ロマン・レインズをクリーンフォールまでしてみせたのだ。だからこそ、不慮の事故で彼の肩が壊れてしまった時、WWEが慎重に作りあげてきた2016年下半期の(そしておそらくは今年の最初数か月間をふくむ)計画はすっかり水に流れてしまった。

回復まで"4~6か月"とされていた欠場期間も5か月目に入り、"ベイラークラブ"総帥は間もなく、ダブルフットスタンプの興奮を待ち焦がれる『Raw』で実戦に復帰する。

現在最も注目されるのは、復帰の日取りである。今が1月であることを思えば、この時期の復帰劇は、1月29日にサンアントニオで開催される『ロイヤルランブル』になるというのが普通の考え方だ。ベイラーの魅力が、あの精巧なデーモン・キングの入場シーンにあることは確かで、そんな彼が『ランブル』で復帰することは、盛り上がりの点からも売り上げの面からも完璧な計画に思える。ただ、ベイラーは本当に万全なのだろうか。欠場中にベイラーは、現実的には『レッスルマニア』での復帰が目標だと語っていた。もしかすると、アラモドームで開催される『ランブル』での復帰はない、とファンを欺いておくために話をそらしているだけなのかもしれないのだが、それにしてはベイラーがWWEの活動から姿を消してしまっていないことは奇妙である。1月15日にベイラーは、WWE英国チャンピオンシップ・トーナメント会場に姿を見せた。スーツ姿だったためケガの様子を伺うことはできなかったが、その様子はあと1~2か月で復帰する予定の人には見えなかった。『ランブル』で復帰できれば、ベイラーとWWEはより自然な形で、彼の『レッスルマニア』でのビッグマッチのセットアップをすることもできる。ロイヤルランブル戦(バトルロイヤル)で今後のライバルとなるヒールに卑怯な手で場外に落とされてもいいし、最後まで勝ち残って、奪われたわけではないユニバーサル王座の再獲得を目指すのもいい。

ベイラーの大復活劇への最もロジカルな道筋は単純なものだ。まず『ロイヤルランブル』でロマン・レインズがケビン・オーエンズを下してユニバーサル王座を獲得する。他方でベイラーを形ばかりの挑戦者決定戦で勝たせておく。これで、WWE最大の等身大ヒール(レインズ)が、ストーリー上のトップ・ベビーフェイス後継者としてファンが認めた男(ベイラー)と対戦することとなるのだ。ロマン・レインズのヒールターン(悪役転向)を予想することは、ありきたりすぎて逆にクールになっているわけだが、この巨大なサモア人(レインズ)と小柄なアイルランド人(ベイラー)が、プロレス界最大のショーで1対1で対峙するというのは、この上なくすばらしい設定だ。もちろん、この展開ではあまりに当たり前すぎるというのであれば、ほかに検討すべき選択肢が2つある。それはつまり、もう1人のサモア人、もしくは"デッドマン"である。
Translation by Tetsuya Takahashi

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