トランプ大統領就任初日の首都ワシントン

By Tessa Stuart
ドナルド・トランプが大統領に就任した2017年1月20日、ワシントンD.C.で反トランプの声を上げる人々(Devin Yalkin for Rolling Stone)
トランプが大統領に就任した日、多くのデモ参加者が首都に集結した

人々の目を覚ましたのは雨か、或いはドナルド・トランプの就任演説で並べ立てられた陰鬱な言葉の数々か。"まるで墓石のように点在する朽ち果てた工場"、"犯罪とギャングとドラッグ"に悩まされる街、"壊れたまま放置されたインフラ"。しかし、2017年1月20日(現地時間)に首都ワシントンで行われたトランプの宣誓式会場を後にする群衆は、不気味なほど静かだった。

会場を出たほとんどの人々は、会場のゲートのすぐ外にいて「あなたたちはきっと後悔することになる」と説く人と論争することもなかった。ティーンエイジャーの一団が、「トランプのように不信心なキリスト教徒は、全ての自由主義者と共に地獄で焼かれる」と書いたプラカードを掲げた福音主義者のグループに向かって何気なしに野次を飛ばす。しかしある一人が、「これは"トランプに天罰が下る"ということではなく、民主党員になぞらえているのだ」ということに気づき、盛り上がった。

彼らが餌に食いつくまでもなく、トランプ政権はまさに今、左寄りの前政権との違いを明確に打ち出そうとしている所である。新大統領の手は、積み重ねた聖書の上にしっかりと置かれている。ホワイトハウスの公式サイト(WhiteHouse.gov)が掲載写真を更新した。サイトのスペイン語版と、気候変動やLGBT問題を扱ったページは削除された。

ナショナル・モールのパレードのルート沿いに立てられた防護フェンスの迷路を、就任式に参加する限られた人たちが重い足取りでゆっくりと進む。多くのメディアが写真を並べて指摘しているように、参加者の数は2013年のオバマの就任式と比較して約4分の1、さらに2009年の14%にも満たなかった。アメリカ合衆国国立公園局は、その比較写真をリツイートしたが、その数時間後、「全ての政府機関は当面の間、政府の公式ツイッター・アカウントの使用を禁止する」とのお達しが出され、比較写真のツイートは削除された。

水面下では、別の動きも進んでいる。就任式の約1時間前、トランプ支持者たちがパレードの沿道に集まり、反トランプのデモ参加者が「トランプとペンスを認めない!」とコールしながらコンスティテューション・アヴェニューを行進していた頃、トランプ政権のアメリカ合衆国住宅都市開発省は、初めての住宅購入者や借り入れの信用度の低い人々を救済するために抵当保険を低く設定していたオバマ時代の政策を覆した。
Translation by Smokva Tokyo

RECOMMENDED

TREND