ホリエアツシ インタヴュー前編:バンド"ストレイテナー"とソロプロジェクト"ent"の相違性

By Joe Yokomizo
ソロプロジェクト"ent"として、1月11日に5年ぶりの3rdアルバム『ELEMENT』をリリースするホリエアツシ

―なるほど。ところで、entってどういう意味なんですか?

ent(エント)は『ロード・オブ・ザ・リング』に出てくる木の牧人(ぼくじん)のことです。

―何故それを名前に?

僕の兄が、僕がまだ小さかった頃に『ロード・オブ・ザ・リング』の原作を読んでいて、その話をいろいろ聞かせてくれていたんですよ。で、エントという種族が出てくるんだよと教えてくれて。なぜそれを名前にしたのかというと、もともとファンタジー作品が好きというのもあるし、エントって物語の中で、つねに中立な立場なんですよ。戦争に加担することもない、主人公たちがそのエントを味方にしようとしても応じず、でも結局攻撃されてしまって怒りを露にする。そういう性格的にも好きなんです。

―ホリエさん自身の性格とダブるとか?

というか、共感に近いのかなぁ。そんな名前を冠したentなので、音楽ファンやリスナーとしての自分を、素直に表現していこうと。

―そのentとしては今回の『ELEMENT』が3枚目のアルバムになりますが、09年の1stアルバム『Welcome Stranger』の後、2ndアルバム『Entish』が2012年に出て、そこから約5年空いていますよね。このタイミングでのリリースには何か意図があるのでしょうか?

もう5年も経つんだ、というところでちょっと焦って(笑)。2012年の1月に2枚目を出した後もentとしての楽曲はちょくちょく作っていて、ずーっとレコーディングエンジニアをやってくれている菅井君というパートナーと僕とで作業もしていたんですよ。ギャラも払わず(笑)。いつかアルバムになるから、その時にまとめて払おうと思っていたのですが、4年経って、そろそろやばいなぁって(笑)。それで、ケジメというか一区切り付けてここで出しといた方がいいかなと。

―(笑)。思い返せば1作目と2作目の間に東北の震災があったんですよね・・・。

そうですね。震災があったのはentの渋谷O—nestでのライブの翌日だったんですよ。
その震災の後、2作目のレコーディングに入りました。

―今回は、何からインスピレーションを受けているのでしょうか。

音楽的なインスピレーションとしては、この5年以内のポストロック的なジャンルの変化があります。個人的には2005年から10年くらいで、ロックって行き着くところまで行き着いてしまった気がしていて。レディオヘッドも進化しなくなって、ロックの進化的なことは終わったんだな、となんとなく思っていたんです。でも、そこからまた新しい音が生まれてきた。ジェイムス・ブレイクやボン・イヴェールなどがそうで、今までになかったリズムが生まれ、今までの概念が壊れていくような新しい音楽になっていた。別にそこを模倣しようとは思わないですけど、その変化はentの音に影響していると思います。

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