ジョージ・マイケルの必聴20曲

By Christopher R. Weingarten, Jason Heller, Jerry Portwood, Jon Freeman, Brittany Spanos, Kory Grow, Ma
ジョージ・マイケルの必聴20曲を振り返る。(Photo by Jim Steinfeldt/Michael Ochs Archives/Getty Images)

『トゥー・ファンキー』(1992年)
(原題:’Too Funky’)


92年にHIV/AIDSへの意識向上を図る目的でリリースされたコンピレーション・アルバム『レッド・ホット+ダンス』でジョージ・マイケルは、クリスタル・ウォーターズ、EMF、P.M.ドーンといった豪華なパフォーマーやリミキサーを招集した。しかし、アルバムの中で最も傑出した曲は、『リッスン・ウィズアウト・プレジュディスVol.1』に続く予定だった幻のアルバム用に作られたという、ジョージ・マイケル本人によるダンス曲『トゥー・ファンキー』だった。映画『卒業』からのアン・バンクロフトの有名な台詞のサンプリングは、曲の中の性の対象、ふつふつと湧き上がる性欲をほのめかしている。また、今にも爆発しそうな性欲は、「君の裸姿をみたい、たぶん/時々、それを考えたいんだ。たぶん今夜かな」という歌詞にはっきりと表現されている。『トゥー・ファンキー』の勢いのあるシンセサイザーのサウンド、ジョセリン・ブラウンのポスト・ディスコ・ナンバー『サムバディ・エルスズ・ガイ』からサンプリングしたリズミカルなベースのビート、止めどなく繰り返されるハウスピアノのリックは、身体の謎めいた衝動に流される絶妙な雰囲気を作り出している。また、ティエリー・ミュグレーが監督した、ファッション的な要素が強く刺激的な女性たちが繊細な演技を披露するMVは、ハイ・アートを思わせる。

クイーンfeat.ジョージ・マイケル『愛にすべてを』(1992年)
(原題:Queen feat. George Michael, ’Somebody to Love’)


92年の春、その前年にHIV感染合併症による肺炎で亡くなったクイーンの故フロントマンを追悼するため、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催されたエイズ撲滅のためのチャリティ・コンサート『フレディ・マーキュリー追悼コンサート』に、アクセル・ローズ、アニー・レノックス、デヴィッド・ボウイといった数々のポップスターが大集結した。ジョージ・マイケルは、フレディ・マーキュリーが最も華麗なヴォーカル・パフォーマンスを見せた曲の一つである『愛にすべてを』を、クイーンの残りのメンバーとロンドン・コミュニティ・ゴスペル・クアイアと共に披露した。「追悼」にふさわしいステージでジョージ・マイケルが見せたヴォーカルは、フレディと同じように空高く突きあがった。ウェンブリーの観客を盛り上げた全身全霊のパフォーマンスは、この7年前にフレディが披露した拍手喝采のパフォーマンスを感じることができた。この圧巻のパフォーマンスは、ジョージ・マイケルの完璧なポップの才能と圧倒的なヴォーカルを証明している。

『ジーザス・トゥ・ア・チャイルド』(1996年)
(原題:’Jesus to Child’)


魂のこもったスロー・バラードは、ジョージ・マイケルがHIV感染合併症による脳出血でこの数年前に死去した恋人のアンセルモ・フェレッパに捧げた、感動的な追悼曲だ。「神は与え/神は奪う/君は僕に微笑んでくれた/子供を見守るイエスのように」とジョージ・マイケルが歌う。『ジーザス・トゥ・ア・チャイルド』は、93年にアンセルモ・フェレッパが死去した後、1年以上曲を作ることができないでいたジョージ・マイケルが、突然インスピレーションを得て書き上げた曲だと言われている。98年に同性愛者であることを告白してからラスト・パフォーマンスまで、彼はこの曲をフェレッパに捧げ続けた。
Translation by Miori Aien

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