『ローグ・ワン』が『フォースの覚醒』よりも評価されるべき理由

By Sean T Collins
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それだけではない。セットのデザインからドロイドの分類に至るまで、過去の作品の仕様が常に顔を出す。AT-AT、AT-ST、帝国軍の偵察ドロイド、ステンレスの廊下をせわしなく動き回る黒いネズミのようなボット、懐かしさが漂う帝国軍の恐ろしい宇宙ステーション - この全てが『ローグ・ワン』に登場する。ユニフォームも、さらには、ヘアスタイルも77年以来この銀河は変わっていないようだ。ヤヴィン4(反乱同盟軍の本拠地)からムスタファー(名前は明かされていないものの、あの溶岩は、オビ=ワン・ケノービがアナキン・スカイウォーカーのシスを倒した場所に違いない)に至るまで主要な惑星も登場する。映画以外のスター・ウォーズの世界も『ローグ・ワン』に参加しており、ディズニーの様々なスター・ウォーズのカトゥーンシリーズに登場するカイバー・クリスタルとソー・ガーレラ(フォレスト・ウィテカー)が姿を現す。

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要するに過去のスター・ウォーズ映画の利用、言及、そして、隠れたお宝の量に関しては、男の子の玩具のコレクションとサンディエゴ・コミコンの展示ホールを足したとしても、『ローグ・ワン』には歯が立たない。しかし、それでは、懐かしさ満載の『ローグ・ワン』が同じく懐かしさを存分に味わうことができる『フォースの覚醒』よりも新鮮に感じるのはなぜだろうか?

『フォースの覚醒』の主な設定とストーリーの展開を思い出してもらいたい。アクションの大半が発生する3つの惑星 - ジャクー、タコダナ、スターキラー基地 - はオリジナル3部作に登場したタトゥイーン(砂漠)、エンドア(森林)、ホス(極寒の地)の景色を思い起こさせる。『フォースの覚醒』は、砂漠の世界に取り残された若者が、黒いマスクをかぶったダークサイドの使い手に対峙したことによりフォースに左右されるポテンシャルに気づくというストーリーを基に展開し、ここではレイがルーク・スカイウォーカーを、そして、カイロ・レンがダース・ベイダーの役目を果たしている。そして、触手を持つ怪物がヒーロー達を襲う。『フォースの覚醒』ではハン・ソロが捕まえたラスターが、『新たなる希望』のダイアノーガ、そして、『ジェダイの帰還』のサーラックの代役を務めている。危険な空中戦と間一髪の生還は、『帝国の逆襲』と『新たなる希望』でも登場したように、スター・ウォーズ・シリーズの十八番である。ヒーローが弱点を見つけ、超強力兵器を破壊する展開は、ソロ自身がジョークにするほどお馴染みとなっている。俳優として新人の部類に入るデイジー・リドリーとジョン・ボイエガ、世代でベストの俳優に挙げられるオスカー・アイザックとアダム・ドライバー、さらには、ベテラン俳優のハリソン・フォードとキャリー・フィッシャーは、隠そうとしているのかもしれないが、芸術的に表現すると、この映画はかなり保守的な作品と言える。
Translation by Kensaku Onishi

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