BAROQUEインタヴュー前編:2016年シングル『G I R L』を振り返る

By Joe Yokomizo
2016年10月に新作『G I R L』をリリースしたBAROQUE
2016年、BAROQUEは『G I R L』という1枚のシングルをリリースした。作るべきして作った作品だという『G I R L』が生まれるまでの経緯と、変化の理由について語ってもらった。

『PLANETARY SECRET』というアルバム発表から約1年半、楽曲の雰囲気はもちろん、アートワークから彼らのルックスに至るまで前作のイメージとは全く異なっていて、正直面食らった。「シングルで振り切ったことをすることに不安はなかったですか?」と聞いてみると「これは、最初から自分たちに配られていたカードなんです」と言う。なるべくしてなった、作るべくして作ったというこの作品は、BAROQUEにとってどんな位置付けだったのだろう。
インタヴュー前編では『G I R L』が生まれるまでの経緯と、変化の理由について語ってもらった。

―10月にリリースされた最新シングル『G I R L』を聴いた時、その前のアルバムとかなりトーンが違っていて、正直驚きました。

圭:そう思います?

―うん、ずいぶん振り切ったなっていう印象がしました。一体何がそうさせたんですか?

圭:僕たち的にはそんな変わったつもりはなくて。前のアルバム『PLANETARY SECRET』が夜空を一人で眺めて物思いにふける感じというか、自分たちの人生観とか哲学をひたすら描いた作品だったので、『G I R L』は確かに変わったという印象がするかもしれないですね。でも、実は前作を作っている時から次の作品では夜が明けたような、一人ではなくたくさんの人との関わりの中に自分がいるような世界を描きたいと思っていたんです。そこから、"童心"というテーマにたどり着きました。男性が聴いたら少年に還る、女性が聴いたら少女に還るような。

―"童心に還る"というのは、具体的にどういう意味なんでしょう? 童心に還らせてあげたい? それとも自分たちが還りたい?

圭:世の中の問題を起こした人や悩んでいる人を見ると、かつての自分もそうなんですけど、自分自身を見失っているからそうなっちゃったパターンが多いんですよね。本当は自分が何をしたいのかとか、本当の自分と他人から見た自分が剥離しているとか、そういう理想と現実のギャップが原因で起きている問題って結構多いと思うんです。だから、自然と本来の自分を見つけられるような作品にしたらいいんじゃないかと。

―歌詞はどんなふうに書いていったんですか?

怜:『G I R L』というタイトルとテーマが先にあったので、そこに向かって言葉を乗せていく感じでした。基本的に僕の場合、テーマやコンセプトに対してどんどんディープに潜っていくことで言葉を探る手法なんですけど、今回は彼(圭)から構想を聞いて人の心を呼び覚ませるような歌詞じゃないとダメだと思って、そういう言葉を並べてみたら臭い言い回しばかりになっちゃって。それで、全英詞にしてみたらどうかな、と。英語の方がより多く言いたいことを伝えることもできるし、チャレンジしてみました。

圭:僕らは役割がはっきりしていて、僕がテーマとか方向性を決めて、それを彼(怜)に投げて広げてもらうんです。BAROQUEは以前4人編成のバンドだったんですけど、4人で意見を擦り合せてやっていた時と核は同じでも音楽に対する向き合い方がちょっと違うんですよね。誤解を恐れず言うと、今はソロ活動をしていた時の感覚と近い。僕が表現したいことを怜に説明して、それを怜が言葉に換えて歌うという。そのやり方になったら、すごくしっくり来たというか。2人でいると監督と役者みたいな感じで。

怜:そうそう、まさにそれ。僕は何色にでもなれるタイプなんです。自分そのものがないんじゃないかと悩んだ時もあったけど、それが自分の個性なんだと思えるようになったらすごいやりやすくなりましたね。圭の曲のテーマに染まれるし、染まっているからこそ素直に言葉も出てくる。良いバランスだと思います。

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