ボブ・ディランも座ったソファ、"椅子職人"ジャック・ホワイトがリメイク

By JON BLISTEIN
サム・フィリップス・レコーディングのソファをリメイクしたジャック・ホワイト(Jessica Dimmock)
椅子張替え職人という別の顔を持つジャック・ホワイトが経営する"サード・マン・アップホルスタリー(upholstery=椅子修繕業)"が、1960年にサン・レコードの創立者が開設したサム・フィリップス・レコーディングのメンフィス・スタジオにあるソファをリメイクした。

ボブ・ディランやジョニー・キャッシュのような大物も座ったであろう60年代のアンティークソファの修繕を請け負い、ジャック・ホワイトは椅子張替え職人としての復帰を果たした。テネシー州メンフィスにあるサム・フィリップス・レコーディングにあった古いカウチソファを、ギターの名手はクールな現代風デザインに作り変えた。

かつて様々な名曲のレコーディングが行われた建物は現在改装中で、サム・フィリップスの親族は、ホワイトが経営する家具修繕会社"サード・マン・アップホルスタリー(本当にこういう屋号なのだ))"に、このプロジェクトを打診した。ホワイトはこの仕事を単身で引き受け、生地の選定や色柄のデザインを自ら行った。

ホワイトのサード・マン・レコードとサン・レコードは、輝かしい歴史を持つサン・レコードの名曲を45回転レコード盤で復刻させる事業で、2013年に提携している。第一弾は、ジョニー・キャッシュ、ルーファス・ トーマス、ザ・プリゾネアーズの3枚だった。

ホワイトは、2003年に雑誌ザ・ビリーバー(The Believer)が行ったインタビューでサード・マン・アップホルスタリーについて、「椅子の張替えというビジネスの現実離れした世界にめり込んでしまい、周りの人に驚かれるくらい、真剣になってしまった。僕は本当にいい仕事ができるのに、みんな信じていないんだ」と、語っている。ホワイトは10代の頃、デトロイト・アップホルスタリーのブライアン・マルドゥーンの下で椅子修繕職人の修行をしており、自分で会社を持つに至っている。ホワイトの経営する家具修繕会社のイメージカラーは、レコード会社と同じ"黒と黄色"で、「あなたの家具はまだ使えます」という家具修繕会社のキャッチコピーは、「あなたのレコードプレイヤーはまだ使えます」というレコード会社のキャッチコピーの流用だ。

ホワイトとマルドゥーンは、その名も『アップホルスタラーズ』(椅子修繕職人)というバンドを結成しているが、マルデューンが経営する店の開業25周年を記念し、このバンドのレコード100枚を売り物の家具の中に忍び込ませたのは、有名な話だ。
Translation by Kyoko Kawamae

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