山本耀司が語る、展覧会「画と機」の意味

By Joe Yokomizo
開催中(〜2017年3月12日)の展覧会「画と機」の会場にて
時代に流されない反骨精神で世界を刺激しつづけるデザイナー・山本耀司の展覧会『画と機』が東京オペラシティ アートギャラリーで開催されている。

「こんな時代だからこそ、アートでしか伝えられないことがある」ーー山本耀司

本展は、山本耀司の未発表の絵画やインスタレーションなどのほか、ここ数シーズンにわたりヨウジヤマモトの服づくりに熱を与えた若手画家・朝倉優佳の作品も交えて展示されており、山本耀司の世界の本質に肉薄している。
『画と機』というタイトルは山本の希望により、編集工学者である松岡正剛が考えたものだ。「画」は絵画を、「機」は「はずみ」や「機会」「機織(服)」を意味している。この二文字は"関係性"を表し、絵画とファッション、二次元と三次元、男と女など、反発しながらも惹かれ合い、互いに逃れられないような、創造の根源に触れる危険な関係を暴き出しているとのこと。また、つなげると「ガキ」になり、世間が子どもへ向ける目への反抗や抵抗としての表現とも捉えられることが出来る。そんな『画と機』の開催にあたり、山本耀司に話を伺った。

―展示タイトル『画と機』には"ガキ"という耀司さんの反抗心も含まれているそうですが、具体的にどんな反抗心を作品に表したのでしょうか?

みんな背骨を抜かれちゃって、エスタブリッシュメントというヤツへの反抗がしにくい時代になってますよね。直接大きな力に少人数でぶつかっていっても絶対に勝てないという。いわゆる政治的反抗がそうですけど、そういう反抗は、今は無理でしょう。唯一できるのは、我々のようなソフトのパワー、要するにセンス、感覚、繊細さ、それからアート。こんな時代だからこそアートでしか伝えられないことがある。それが若者たちの間にさざ波のように広まって、そこから大人たちが気づけばいいかなと。


ギャラリー入り口にはイタリアの作家(小説家)アントニオ・タブッキの小説のタイトル『いつも手遅れ』。制作スタジオに置いてあった朝倉所有の書籍を山本が偶然目にし、語感が気に入って、展覧会のサブタイトルとした。

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