MC漢が東京の「闇」に迫るノンフィクションコラム

By MC KAN 2017/01月号 P118〜0 |
ローリングストーン日本版2017年WINTER/連載:DARKSIDE TOKYO(左)漢 a.k.a. GAMIと(右)田代まさし

逆に大麻は増加傾向にある。さらに若年層への広がりが増加傾向にあるようだ。これはもう時代の流れとしか言いようがないのかもしれない。米国コンプレックスとでも言えばいいのだろうか、USで流行っているもの、USの有名人が嗜好しているものを欲しがる傾向のある日本人に対して、合法化ラッシュだけならまだしも、喫煙具や品種までプロデュースする有名人が現れると、その人間を崇拝する層からしたらカッコ良く見えてしまうという一因もあるはずだ。その他にも解禁運動の影響や、医療的な観点からのレポートが周知されたおかげで、別に体に悪くない的なイメージが広まっていることも要因だろう。石垣島の彼女がそうだったように、中年になってから傾倒するパターンも増えているように感じる。

ただ、歌詞の中にそっち系のワードをたっぷり詰め込んでいる俺に言われてもと思うかもしれないが、これだけは言いたいということがある。イリーガルに踏み込むヤツに対して否定も肯定もしないが、それはすべて自己責任で終えられる場合に限ってのことだ。ケツも拭けないガキやおばさんが、弁護士代を娑婆の仲間に請求するだけならまだしも、タダでもらっておきながら、指差しをしたりというケースが増えてきているように思う。それがガキであれ女であれ医者であっても、大麻所持が違法な以上そこに踏み込めばアウトローということになる。一昔前まではアウトローにはアウトローの矜持があったが、ここまで大麻がライトになると、そうしたものは失われたように思う。

俺は他人名義の飛ばしの携帯でしていた過去の商売でも、喜びやピンチは仲間たちと共有していたし、痛い目にもあった路上生活での教訓は今でも忘れない。こうして文字にすると、随分愚痴っぽくなってしまうものだ。ひとつ言い訳をするならば、四十手前の成り上がりのプッシャーも、今では株式会社鎖グループの経営者でもあるという事。
誰かのケツを拭く毎日の中で、責任という言葉の意味を重く考えられるようになったのかもしれない。

あの時のたった一度の過ちが分かれ道だったんだ
本音で痛みを分かち合ったホーミー
hometown 新宿の一角のストーリー

俺が漢 a.k.a. GAMI。自己紹介は最後にするのが俺のスタイルだ。


ローリングストーン日本版 2017年WINTER掲載




漢a.k.a.GAMI
1978年、新潟生まれ新宿育ち。株式会社鎖グループ及びヒップホップレーベル『9SARI GROUP』代表。昨年、河出書房新社より『ヒップホップ・ドリーム』を上梓。テレビ朝日にて『フリースタイルダンジョン』、FRESH! by AbemaTVにて『漢たちとおさんぽ』が毎週放送中。
http://9sari-group.net/

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