ラモーンズが『ザ・シンプソンズ』に登場した歴史的エピソードを振り返る

ミスター・バーンズが残した名言は数知れない(「その起源から、人類は太陽を破壊するために存在してるんだよ」という有名なセリフはそのうちのひとつに過ぎない」)。しかし、ラモーンズの演奏後に彼が言い放った一言は、その中でも屈指だろう。「ローリング・ストーンズを皆殺しにしろ!」誤解を正そうとするスミザーズを彼はこう諭す。「うるさい!私が言ったとおりにしろ!」その後、会場に侵攻したロボットの軍団がゲストたちを容赦なく攻撃し始める。

本エピソード放送時でさえ、ラモーンズは決して恵まれた環境にいたわけではなかった。パール・ジャムやニルヴァーナは彼らからの影響を公言していたが、本人たちは未だにツアーバンで小さなライヴハウスを巡る日々だった。バンドのラストアルバム『モンド・ビザーロ(狂った世界)』はビルボードにおいて最高190位にとどまり、3年後にバンドが解散した時でさえ、そのニュースは大きな話題にはならなかった。2000年代前半にバンドが再び脚光を浴びた時には、ジョーイ、ジョニー、ディー・ディーの3人はすでにこの世を去ってしまっていた。ラモーンズはロック史に大きな足跡を残しただけでなく、シンプソンズ史に残る名エピソードのハイライトをも演出してみせた。古くからのファンもシンプソンズを通じて彼らを知った人々も、本エピソードがバンドの魅力を伝えているということに異論はないはずだ。

Translation by Masaaki Yoshida

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