『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』はフォースと共にある

監督:ギャレス・エドワーズ | 出演:フェリシティ・ジョーンズ、ディエゴ・ルナ、ベン・メンデルソーン、ドニー・イェン、フォレスト・ウィテカ ー、マッツ・ミケルセン、アラン・テュディックほか / 配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
By RollingStone Japan 編集部
反乱軍がデス・スターの設計図を奪うまでを描く『ローグワン』。ピーター・トラビスがなぜ今作が『スターウォーズ』史上最高の作品なのかを伝えるべく、ペンを走らせた。(C)2016 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
ジン・アーソ率いる反乱軍がデス・スターの設計図を奪うスピンオフ・ストーリーによって、旧三部作の裏側が明らかになる。

過去の思い出が蘇る―。『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』は、まさにそんな言葉がぴったりはまる作品だ。1977年に公開されたシリーズ最初の『スター・ウォーズ』に先立つ出来事を描いたこのスピンオフは、私たちが虜になった、あの素朴で人間くさい、しかし超現実的でエンタテインメント精神に溢れた旧三部作と同じテイストを持っている。

シリーズ初の番外編であり、J・J・エイブラムスが"今と昔"の間を巧みに描いた昨年公開の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』とは異なるものだ。短期間での撮影ということもあり、ストーリーのペースにバラつきがあり、またさまざまな違うパーツを継ぎ接ぎした感があることは否めない。企画段階での練りの甘さにその撮影期間の短さが表れている。しかしながら、『スター・ウォーズ』の血は確かにそこに流れている。もう40年前のものとなったあの冒険の喜びを、もう一度蘇らせてくれるのである。おなじみのキャラクター、人間とドロイド、そして有名人のチョイ役出演もお約束だ。加えて新たに登場するキャラクターたちも、ルーク、レイア、ハン、チューイー、そしてあの暗黒卿ダース・ベイダーと同じ世界の住人として自然に馴染んでいる。

メインのストーリーにズバリ焦点を当てつつ、すべてのプロットに筋が通るように料理しているのは『GODZILLA ゴジラ』の監督も務めたギャレス・エドワーズ。付け加えておくと、今作も"遠い昔、遥か彼方の銀河系"という設定に変わりはないものの、通常の『スター・ウォーズ』で見られるあの長いオープニングロールは今作では見ることができない。(さらに言えば、音楽もジョン・ウィリアムズではない。しかし、今作の音楽担当マイケル・ジアッチーノはサンプリングを効果的に用いて我々の血を騒がせてくれる)。

俳優陣についてはまず、『博士と彼女のセオリー』でアカデミー主演女優賞ノミネートの実績を持つフェリシティ・ジョーンズが、泥にまみれるジン・アーソ役を見事に演じたことに賛辞を送りたい。生まれながらに反乱者としての気骨を持つジンは、科学者の父ゲイリン(マッツ・ミケルセン)が究極のリーサル・ウェポン、デス・スターの設計のために帝国軍に取り込まれたのを見ていた・・・。『スター・ウォーズ』マニアにとっては納得の新事実である。ジンのミッションはこの惑星破壊兵器の設計図を奪い、名優ベン・メンデルソーン演じる邪悪な帝国軍の高階級将校オーソン・クレニックの計画を失敗に終わらせることである。

無論、ジンには助けが必要だ。彼女はその助けをメンターであるソウ・ゲレラ(フォレスト・ウィテカー)、そして勇敢な戦士キャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ)から得る(言っておこう・・・恋の予感がする)。また、主役並みに観客の目を奪うシーンこそないものの、ドニー・イェン演じる盲目の僧兵チアルート・イムウェ、そしてリズ・アーメッド演じる向こう見ずな元帝国軍パイロット、ボーディー・ルックの存在感は欠かせない。そして最も異彩を放つのは、アラン・テュディックが声を演じるセキュリティードロイド、K-2S0(愛称ケイトゥー)だ。このドロイドの戦いにおけるデータ分析は恐ろしく、そして言ってしまえば愉快でもある。「84%の確率で我々は全滅します」とあっさり言ってのけるのだから。
Translation by Yu Sekine

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