個性豊かな7人が集結:映画『マグニフィセント・セブン』

監督/アントワーン・フークア | 出演/デンゼル・ワシントン、クリス・プラット / 配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
By Peter Travers 2017/月号 P98〜98 |
個性豊かな7人が集結:映画『マグニフィセント・セブン』
デンゼル・ワシントンが初めて挑んだ西部劇は、血湧き肉躍ること間違いなし。

黒澤明監督の『七人の侍』(54)を、ジョン・スタージェス監督が『荒野の七人』に仕立てたのが1960年。そのさらなるリメイクである本作が、元ネタに敵わない、とほざくやつなんて放っておけ。多彩なキャストで構成された命知らずな7人が繰り広げるのは、2時間余りのスカッとする超娯楽大作だ。

悪党に脅えた町民が、7人の荒くれ男を雇って悪党をこらしめてもらう、という筋書きは変わらない。その悪党は白人野郎のボーグ(ピーター・サースガード)で、資本家軍団を従えて土地を買収し、金の採掘で自らの王国を築こうと目論んでいる。そんな彼にとって開拓地のローズ・クリークは宝の山だった。

ニック・ピゾラットが共同執筆した脚本では、奇妙なことにワシントン扮するチザムが黒人でありながら賞金稼ぎだということに誰も触れない。それだけ説得力のある存在感を放つワシントンと相性抜群なのがクリス・プラットで、トランプとダイナマイトを自在に操るファラデーを好演している。この2人にネタにされがちなのが山男のホーン(ヴィンセント・ドノフリオ)だ。一方、イーサン・ホーク演じるグッドナイトは、元・南軍の凄腕スナイパー。クールだが精神状態はかなり危うい。頼りの相棒、ビリー(イ・ビョンホン)は東洋人でナイフの達人。お尋ね者の"テキサス人"バスケス(マヌエル・ガルシア・ルルフォ)と、鮮やかに弓矢を操るコマンチ族のレッドハーヴェスト(マーティン・センズメヤー)も侮れない。

そんなキャラクターの多様性が小道具程度に留まっているのは悔やまれるが、それでも、この人種混合ぶりには映画界の未来を感じさせるではないか。しかも、アントワーン・フークア監督が描く決闘シーンはピカイチで、それだけで彼ら7人にハマってしまう。単純で原始的な物語かもしれないが、きらめく逸品だ。



『マグニフィセント・セブン』
監督/アントワーン・フークア
出演/デンゼル・ワシントン、クリス・プラット
2017年1月27日(金)より、全国ロードショー
http://www.magnificent7.jp/

Translation by Yuko Kubota

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