パンクロックの聖地CBGBの二代目のオーニング、3万ドルで落札

By JON BLISTEIN
(Photo by Spencer Platt/Getty Images)
10年以上前に、かつてのCBGBのマネージャーが、ゴミの中から二代目のオーニング(日よけ)を拾い出し、オークションに出品したところ、3万ドル(約345万円)で落札された。

ニューヨーク・マンハッタンにあるパンクの聖地にして伝説のライヴハウスCBGBで88年から2000年前半までの間、その店頭を飾っていたオーニング(日よけ)が、オークションにおいて3万ドル(約345万円)で落札されたと、ニューヨークのフリーペーパー「ビレッジヴォイス」が報じた。

当時CBGBマネージャーを務めていたドリュー・ブッションが、オーニングをサザビーズのオークションに出品。彼はこのライヴハウスで、2000年から働き始めた。サザビーズのインタビューによると、このオーニングをゴミの中から拾い、10年以上保管していたと、ブッションは説明している。

「休みの日のことだったよ。CBGBの近所にある行きつけのカッコいい"マーズバー"で飲んでいたんだ」ブッションは当時を回想した。「2004年だったと思う。誰かいないかと思ってCBGBの方まで歩いて行ったら、収集用のゴミ箱の中に、この箱があったんだよ。(オーナーの)ヒリー(・クリスタル)の机の上に、一年ぐらいの間、置いてあるのを目にしていたんだ。たしか"なんでこれがゴミの中に?"と思った記憶があるよ。次の朝起きたら、靴は履いたままだったし、ひどい二日酔いだった。そして、オーニングが入っている箱がベッドの上にあったんだ。後でわかったことだけど、当時店の見習いスタッフが、クリーブランドのロックの殿堂ミュージアムにオーニングを送ろうとしてヒリーのオフィスにおいていたんだ。でも、実際にはミュージアムには届くことはなかった。だって、それ以来、僕のベッドの下にずっとあったんだから。」

最終的にロックの殿堂ミュージアムは、2006年にCBGB閉店するまで店頭にかけられていたオーニングを受け取っている。ミュージアムサイドは、オリジナルである初代のオーニングを希望していたが、米ニュースWEBサイトのゴサミストによると、パンクバンドのジョディー・フォスターズ・アーミーが、80年代に行ったライヴの後、初代オーニングを盗んだとされ、複数の元従業員からの証言も上がっている。

このCBGBの初代オーニングの所在に関するゴサミストの記事とは別に、元CBGBのブッキングスタッフのブレンダン・ラファティは、今回オークションで落札された2代目のオーニングを最後に見たのは、ヒリー・クリスタルの机で、その後、最終的に破損やいたずら書きなどから、廃棄されたと証言している。トイレット・ボーイズが、オーニングに彼らの名前をペンキで書き、その後まもなく多くの人の手により、破かれてしまったのだという。

ブッションにとって、このオーニングとCBGBで過ごした時間は、ゴミ箱の中から拾い上げたという事実を超え、永遠に関わっていくことになるだろう。「実際、オーニングの下で、刺されたことがあるんだ。これがこのオーニングの売りだよ」と、サザビーへ語っている。当時ブッションは、喧嘩をはじめた常連客をライヴハウスの外へ連れ出した際に首をナイフで刺されている。「警官を呼ぶ代わりに、クラブのオーナーのヒリーを呼んだんだよ。そうしたら彼は"なんで俺をよぶんだ?! 警官を呼べ!"って言ったよ。それから1か月後、マネージャーになったんだ。暴力的だったけど、興奮する日々だった。今となっては、もう同じ経験はしたくないけれど、20代から30代にかけて、本当に楽しかったよ。」
Translation by Ayako Hayashi

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