ローリングストーン誌が選ぶ、2016年の映画ベスト20

By Peter Travers
ローリングストーン誌が選ぶ、2016年の映画ベスト20

4. Fences(原題)

偉大な劇作家、故オーガスト・ウィルソンの人気の高い舞台作品の映画化において、メガホンを握り、そして、主演も果たしたデンゼル・ワシントンは大きな仕事を成し遂げた。デンゼル・ワシントンが演じるのは、ニグロリーグの元野球選手で、現在はゴミ収集車を運転する男であり、この人物は、夫、そして、父としての威厳を貶めようとすること全てに立ち向かう。また、ワシントンの妻を演じたヴィオラ・デイヴィスもオスカー級の演技を見せている。この映画は、元々舞台であったことが良くわかる作品だが、実に優れた作品だ。このような名演技が連発する映画には、滅多に出会えない。

3. Moonlight(原題)

マイアミで暮らすゲイで孤独な黒人の少年を3人の優秀な俳優(アレックス・ヒバート、アシュトン・サンダース、トレバンテ・ローズ)が、少年の成長とともに入れ替わり演じている。有望株のバリー・ジェンキンス監督は、会話からビジュアルに至るまであらゆる映画の要素を名人さながら表現している。

2. Manchester by the Sea(原題)

言葉では表せない悲劇に直面したボストンの便利屋を演じたケイシー・アフレックの演技は、2016年最高の呼び声が高い。本作がキャリア3作目となる脚本家兼監督のケネス・ロナーガンは、人として根底にあるものに迫り、生き続ける力を与えてくれる。

1. ラ・ラ・ランド(原題: La La Land)

ミュージカル作品を今年1番の映画に推すことに納得がいかないだろうか?そんな懸念は捨ててしまった方がいい。デイミアン・チャゼル監督による、この熱狂的な歌って踊るラヴストーリーは、まるでこの映画がチャゼル監督が監督をするために - そして、我々をハイにするために生まれてきたかのように感じさせる。エマ・ストーンとライアン・ゴズリングは、意地悪で、芸術から距離を置く新しいハリウッドの街角で、それぞれの創作世界の夢を叶えようと奮闘する恋人をキャリア最高の演技で表現している。『ラ・ラ・ランド』はホームラン狙いの思い切った作品だ。流行に敏感な人達に時代遅れと揶揄されかねないものの、チャゼル監督は全力を注いでる。しかし、チャゼルは時代遅れとは正反対のイノベーターだ。感情に技術を注ぎ込み、我々が映画の未来に期待したくなる新鮮な才能の持ち主である。



Translation by Kensaku Onishi

TOPICS

RECOMMENDED