新生ロマンポルノ:塩田明彦が追求した野性のエロティシズム『風に濡れた女』

By RollingStone Japan 編集部
新生ロマンポルノ:塩田明彦が追求した野性のエロティシズム『風に濡れた女』。(C) 2016 日活
塩田明彦監督が原点回帰して挑んだ初ロマンポルノ作品は、性を全身で愉しむ奔放な女と、性に翻弄される実直な男の一騎打ちを描いた『風に濡れた女』。

長編デビュー作『月光の囁き』から17年、塩田明彦監督が真正面から性と向き合った。主演に抜擢されたのは、『フィギュアなあなた』『甘い鞭』『GONIN サーガ』など、石井隆監督作品に立て続けに出演し、今年公開された『屋根裏の散歩者』でもオールヌードを披露している間宮夕貴。ロマンポルノの名手・大和屋竺から学んだ脚本術で、本能むきだしの男女の駆け引きを軽妙に描き出した塩田監督と、名だたる監督たちからの熱視線を浴びる間宮が、野性のエロティシズム溢れる本作を語る。

—今回のリブート企画は、日活ロマンポルノ初監督が条件の一つだったそうですが、オファーを受けた時の心境は?

塩田監督:日活とは、『月光の囁き』や『害虫』以来の仲ですし、"よくぞ僕を選んでくれた"という心境でした。ロマンポルノに対する尊敬の念、かつての名監督たちへの尊敬の念というのがありましたから、やっぱり名誉でしたね。せっかくこんなチャンスもらったのに、つまらない作品を作れないなっていう若干の緊張もありました。

—間宮さんはいかがですか?

間宮:私は、今までにもたくさんオーディションを受けてきたんですが、今回は初めてオーディションが終わった後に、「これは決まったな!」っていう手応えを感じていたんですよ。なぜかわからないけど、自信というより確信があったんです。それで、マネージャーからちゃんと話を聞いてみたら日活ロマンポルノだったという(笑)。オーディションに来ていた他の方々は知ってたと思いますけど、脱ぐシーンあるっていうのも知らなくて。私は一度、別の作品で脱いでるけど、「それでもいいのかな?」って感じでした。

—今の若い世代はロマンポルノって知っているんでしょうか?

間宮:女の子だけでお酒を飲みながらロマンポルノを見て語り合う"ロマンポルノ女子会"というのがある、というのは聞いたことがあります。「男のロマンだよ」「これキュンキュンする」とか盛り上がるそうです(笑)。ちょっとHなものを女子だけで見るって、何かヤバイことしてる感じが昔はあったけど、最近はみんなオープンにしてるみたいですよ。

—塩田監督はその女子の会合のこと知ってました?

塩田監督:さすがに知らなかったですね(笑)。何年か前、日活100周年で大々的なロマンポルノの回顧上映をやった時、お客さんの6割は女性だったと風の噂には聞いていました。橋本愛さんとか、若い女優がロマンポルノを見ているという話を聞きますし、女性からの注目も集まってきてる気配は感じています。

間宮:私、昔バイトしていたお店にロマンポルノのチラシを置いてもらってるんですけど、チラシを持って帰るのはほとんど女性らしいです。「またやるんだ、見に行こう」って。

—男性にはアダルトビデオなどたくさん選択肢がありますもんね。最近は女性向けのアダルトビデオもあるみたいですが、女性が「ロマンポルノが好き」っていうの、今ちょっとオシャレなんですよね(笑)。

間宮:そう! サブカル文化の一つとして受け入れられていると思います。みんなが知らないものを好きとか、見てなさそうな人が見てるというギャップもいいらしい(笑)。

塩田監督:その辺の話、今後のために僕も知りたいです(笑)。
Interview by Sahoko Yamazaki (RSJ)

TOPICS

RECOMMENDED