蒼井 優&松居大悟監督インタヴュー:「足下に結婚と出産は落ちていなかった(笑)」

By Yasuo Murao 2017/01月号 P11〜11 |
(C)2016「アズミ・ハルコは行方不明」製作委員会

―春子と曽我だけじゃなく、この映画はダメな男女のすれ違いの物語でした。監督と蒼井さんは共に30代に突入したばかりですが。同じ30代でも男と女のこじらせ方に違いはあると思いますか?

蒼井:あると思いますね。男の人のダメさって、まだ可愛げがあると思うけど、女って自分が女だと思った瞬間に、女であることの憎悪みたいなものが生まれるんですよ。女であることが誇りもあるはずなんですけどね。それで、20代後半に"女として"っていうことをすごい考えたりするんです。

松居:結婚ってこと?

蒼井:結婚とか出産が、大きな問題として目前にドーンと現れる。周りからも言われるし、自分でも"そろそろ真剣に考えないとな"って。それで"なんで前からもうちょっと考えとかなかったんだろう?"って考えるうちに"あれ? 私、何してきたんだろ?"って自分の人生を振り返り始め、"はあ~"って途方に暮れて。後ろを振り返って人生をやり直すことはできないし、だったら、とっとと前に進めばいいのに、自分の力で進むほどの体力がもう・・・。17歳ぐらいからバーッと生きてきて30歳を目前に足が一回つる感じ。でも、人生はそれでも進んでいくでしょ? 空港の歩道エスカレーターみたいに。

松居:うん。進んで行くね。

蒼井:そして、30歳っていう扉がバン!って開いた瞬間に、"何をやってたんだろう?"みたいにラクになるんです。


(C)2016「アズミ・ハルコは行方不明」製作委員会

―男性以上にシビアな分岐点があるんですね。結婚と出産っていう。

蒼井:そうなんです。20代半ばぐらいまで私が勘違いしてたのは、世の中にはたくさん家族がいるし、普通にしてたら結婚も出産も出来るもんだと思ってんです。でも、ちゃんとそっちのレーンに乗っていないと出来ないんですよね。足下に結婚と出産は落ちていなかった(笑)。

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