蒼井 優&松居大悟監督インタヴュー:「足下に結婚と出産は落ちていなかった(笑)」

By Yasuo Murao 2017/01月号 P11〜11 |
(C)2016「アズミ・ハルコは行方不明」製作委員会

―でも、世間から見ると、事務の仕事をしながら実家で暮らしている春子と女優=蒼井 優は結びつかないかもしれないですね。

蒼井:役者とか芸能界ってすごい華やかに見えるかもしれませんが、実はものすごい地味で。だから、私は今までやった役を自分に近いと思ったりしたことはあまりなかったんです。でも、安曇春子は嫌なほどわかるっていう感じでしたね。唯一わからなかったのは、曽我を追いかけるシーンぐらい。映画オリジナルのシーンなんですけど。

松居:曽我に捨てられるシーンね。

蒼井:そう、捨てられそうになって"絶対幸せにするから"みたいなことを喋らなきゃいけないシーンなんですけど、私は何かを追いかけたことがなくて。遠くで輝いている夢とか希望とかを追いかけたりせず、足下に転がってる程度の夢と希望を拾ったりしてきましたから(笑)。これまで、あまり体力を使わずに来た人間なんです。だから、あのシーンは気持ち的に難しくて。あれって松居監督の実体験なんですよね。

松居:あれ、ちょっと待って(笑)。撮影で蒼井さんに感情的に演じてもらったら10代の女の子みたいになったので軌道修正したくて・・・。

蒼井:"枯渇するってどういう感じなんですかね?"って聞いたら、枯渇させた側の体験談を話されたんです。ほんと、21世紀に入って一番どうでもいい話で、すぐに記憶から削除しました(笑)。"カツカツってヒールの音が聞こえてた"とか、そんな想い出、大事にとってるんじゃねえよ! って。


(C)2016「アズミ・ハルコは行方不明」製作委員会

―そういう記憶が削除できないのが男かもしれないですね。

松居:すみません、憶えててしまって。

蒼井:向こうは忘れてると思うよ。女の人はどんどん、そういう記憶を削除していくから。

松居:そういうものなんだ。

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