マイケル・ムーア、大統領選直前に"トランプ勝利"を予言:「トランプ支持者は合法的なテロリストだ」

By Jason Newman
「共和党候補のトランプは小児性愛者と同等に扱うべきで、大統領選挙では白人の特権が行使された」と映画『トランプランド』の監督が語る
米大統領選直前の2016年10月下旬、映画『トランプランド』公開直後のインタヴューでマイケル・ムーア監督は、今起きている問題点と、"病んでいる"トランプについて語った。

米大統領選直前の2016年10月下旬、ドキュメンタリー映画の第一人者マイケル・ムーアが、独自の"オクトーバー・サプライズ"を披露した。オスカー受賞歴もある伝説の不正追求者は、秘密裏に進めてきた新たな映画のプロジェクト『マイケル・ムーア・イン・トランプランド(原題:Michael Moore in TrumpLand)』を突如公開した。この映画は、共和党支持者が圧倒的に多いオハイオ州ウィルミントンで10月初旬に実施した2本のワンマンショーを基に、わずか2週間で編集・公開したものだという。映画では共和党候補(当時)を非難する内容は避け、"怒れる白人男性"をかわしながら銃規制強化の必要性を説くクリントンの弁論術のうまさや長所を並べた。(2016年10月21日現在、本映画はニューヨークとロサンゼルスの劇場のほか、iTunesでも観ることができる。)

大統領選の投票を前にクリントン圧勝の風が吹く中、ムーアは決して楽観視していなかった。「私は"ホワイト・ウォーカー"の棲む壁の向こうの住人だ。ただ言えることは、"彼女に対しては何の熱狂も感じない"ということである」とローリングストーン誌に述べた。『トランプランド』公開後初めてのインタヴューでムーアは、彼がいかなる投票結果も信用しない理由、社会がトランプを小児性愛の変質者と同等に扱うべき理由、今回の大統領選が白人特権階級のための選挙ともいえる理由などについて語った。

ー何の前触れもなくこの映画を公開しましたが、このサプライズは映画製作に至った経緯と関係しているのでしょうか? 

私が何かを製作する時は密かに進めた方がいい。私のやることを妨害しようと待ち構えている輩が多いからね(笑)。それだけじゃなくて、単にこのやり方がいいだろう、と思ったことも理由のひとつだけど。私はこの業界にいながら、SNSなどであまり発信したりしない。目覚まし時計を『アクセス・ハリウッド』(テレビ番組)に合わせたりもしていない。自分の仕事に集中してベストを尽くすのがいいと思ったんだ。

また、民主党全国大会(2016年7月末)が終わって8月いっぱいまでは何かをやろうとは考えていなかった。ヒラリーが全国大会を成功裏に終え、トランプ側には次から次へと問題が噴出していた状況を見て、ヒラリー・クリントン支持者たちはもうゴールを決めたかのような騒ぎようだった。まだ投票日まで2、3ヵ月あり、フィールドの半分の50ヤードラインに到達したばかりだというのに。ヒラリーの支持者たちは「もう安泰だ。選挙戦は終わった」と慢心していた。トランプは自爆し、ヒラリーは直接討論会を成功させたため、皆は安心し、気を抜いてしまった。「この状況はトランプ有利に働いてしまっている」と私はこの時思った。まだ気を抜く時期ではなかった。逆に2倍、3倍も盛り上げなければならなかったのだ。しかしそんな気配は見られなかった。

ー映画の中であなたは、反トランプの感情がヒラリー支持の気持ちを上回っている状況について述べています。映画のほとんどの部分は、"ヒラリー支持対"反トランプ"という構図を描いていますね。

そうだね。でもそのほとんどはネガティブになってしまっている。ヒラリー自身を支持するのでなく、「トランプを止めろ」という理由でヒラリーへの投票を呼びかけるのは、ヒラリー側にとって危険なやり方だ。「トランプに大統領になられては困るからヒラリーに投票する」という態度だった。9.11後の今の世界では、恐怖を煽って人々を扇動するやり方は通用しない、ということが皆わかっていると思う。ヒラリー陣営がそうしたとしても、効果がない。
Translation by Smokva Tokyo

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