"脱真実"のアメリカ、ドナルド・トランプの時代がやってくる

By Joshua Holland
(Photo by Tom Pennington/Getty Images)
『ポリティファクト(PolitiFact)』によると、選挙期間中のドナルド・トランプの発言は、「ほとんど事実と異なる」「事実と異なる」「至急訂正が必要」が7割を占めている。次期大統領は、まともとは言えないツイートで、報道の方向性を指示できるようだ。

今年、我々はとんでもなく"出鱈目な’新世界に足を踏み入れた。最近よく耳にした‘虚偽のニュース’の先にあるものだ。しかしそれは、来るべき"脱真実(post truth)"環境の中心的要素なのだ。保守派の偏見で歪められ、民主主義を脅かそうとしている。報道メディアを含めた公共機関は、この事態にまったく準備ができていないように見える。

過去のアメリカ大統領は常々、政治的情報操作を行ってきた。真実を覆い隠し、そのまま押し通すことがあっても、注意深く嘘を練り上げた。しかし就任式まであと数週間に迫った次期大統領ドナルド・トランプは、これまでとは違う種類の動物であることがわかってきた。政治家やメディアの発信内容をチェックするサイト『ポリティファクト(PolitiFact)』の評価において、「ほとんど事実と異なる」「事実と異なる」「至急訂正が必要」が7割を占める発言を連発した選挙運動の結果選出されたトランプはその後、ブラックベリーのボタンを数回叩いて自作の偽ニュースを次々に放つ傾向を見せている。

これは、澄んだ水さえ泥で曇らせる大統領の話ではない。トランプは、気に入らないことを書いた記者を罵倒するツイッターに何時間とかけ、つまり『空飛ぶ猿』(オズの魔法使いに登場する魔女の使い走り)をジャーナリストに向けて放つと、彼らは殺害や強姦の脅しを受けることになる。

また次期大統領は、まともとは言えないツイートで、報道の方向性を指示できるようだ。11月29日、政界はトランプが展開する事業の利益相反や恐怖の閣僚人事よりも、星条旗を燃やすことを禁じる話題で持ち切りとなった。理想からすれば、トランプの挑発など無視したいところだが、現実の世界では、大統領のツイートはニュースになるのだ。
Translation by Kyoko Kawamae

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