米国AV業界のセーフセックス問題:物議を醸した"コンドーム法"の内幕に迫る

By Katie Van Syckle
ポルノ俳優を性病感染から守ることに繋がると考えられていたカリフォルニア州のプロポジション60は、同州のAV業界を破壊してしまうのか?(Photo:VGstockstudio)

「コンドームも必要だけど、他のものも必要。コンドームは最終手段であって、一番便りになるものでも、8時間の撮影に取り掛かる場合に一番便利なものでもない」

また彼は、ポルノ俳優がSTDの予防法として、HIV感染を予防するツルハダや抗生物質をコンドームの代わりに使用できるようにするべきだと主張した。「撮影をコントロールするのはポルノ俳優であるべきで、そうすることで罰せられるべきじゃない」

しかし、AHFの擁護・政策研究理事長を務めるアダム・コーエンなど、公衆環境衛生擁護者らは、アダルトビデオのプロデューサーには、自主規制する期間が数十年あったにもかかわらず、その取り組みから効果が見られないと主張した。

「自主規制することは業界に任せているんです」。こうコーエンは言った。「これは、タバコ業界に自主規制すること、銀行業界に自主規制することを求めるのと同じ。業界に任せるとどうなるか見てほしい」

ピアレビューデータは、ポルノ俳優のSTDの感染率が、一般市民に比べて高いことを示している。カリフォルニア大学ロサンゼルス校の近年の研究では、ポルノ俳優の4人に1人がSTDに感染していることが分かっている。ロサンゼルス郡公衆衛生省によると、ロサンゼルス郡の一般市民に比べて、ポルノ俳優が淋病に感染するリスクは64倍、クラミジアに感染するリスクは34倍だという。公衆環境衛生擁護者は、1年以内に彼らの26%が再び感染するという研究結果が、AV業界の検査ルールが機能していないことを証明していると主張する。

過去10年間で、米国のポルノ俳優がエイズや梅毒などの検査で陽性結果を受け取った際は、フリースピーチ連合がAV業界全体のプロダクションの一時停止を宣言し、全ての撮影を中断させてきた。2016年にはアメリカ疾病管理センターが、2014年に撮影でポルノ男優から他の男優にエイズが感染したことを公表した。エイズ検査で陰性反応だった男優がコンドームなしで12人の男優と性行為を行った数日後に、症状が現れたため別の病院で検査したところ、エイズの陽性反応が出たという。そして、彼と撮影で性行為を行った12人の男優の中の1人も、その後陽性反応を受け取っている。

「STDを防ぐためにSTD検査を受けることは、妊娠を防ぐために妊娠検査を受けるようなもの」。こうコーエンは言った。
Translation by Miori Aien

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