久保田利伸が語る、ジョージ・クリントン&ブーツィー・コリンズ、メイシオ・パーカーとの共演秘話

By RollingStone Japan 編集部
(Photo by Randy Miramontez / Shutterstock)
レコードデビュー30周年を迎えた久保田利伸が、この30年で様々なアーティストとコラボレーションした楽曲から厳選した2枚組全30曲を収録したベストアルバム『THE BADDEST〜Collaboration〜』を11月23日にリリースする。

これまでコラボレーションした錚々たるアーティストとのレコーディングは久保田にとって何ものにも代えがたい経験として心に残り、すべて鮮明に覚えているのだという。

今回は、コラボが実現した数々のビッグ・アーティストのなかから、Pファンクの総帥、ジョージ・クリントン、同じくPファンクのスーパーベーシスト、ブーツィー・コリンズ、さらにJ.B.’sのメンバーにして世界最高鋒のSAXプレイヤーであるメイシオ・パーカー。3人の伝説のプレイヤーたちとの共演秘話を語ってもらった。

ノリから始まったジョージ・クリントン、ブーツィ・コリンズとのコラボ

ジョージ・クリントン、ブーツィ・コリンズに参加してもらった『MIXED NUTS』(1990年リリース、アルバム『BONGA WANGA』に収録)のセッションは、NYに移住した初期にアリソン・ウィリアムズとやった『FOREVER YOURS』(1991年にシングルとしてリリース)と同時期に同じスタジオでやりました。

この時期はアルバム制作に6カ月以上かけていて、しかもその間、一番広いスタジオを借りっ放しだったんです。レコーディングにどれだけお金がかかるかわかっていなくてね (笑)。今考えれば無茶苦茶なんだけど、当時は誰とやりたいか、どんなミュージシャンを呼びたいかっていう話ばっかりしてて、そこで名前が出ると"じゃあ呼んじゃえば?"っていう感じで。アルバムの中で一番自由で無茶苦茶ファンキーになりそうな曲があったので、その時のディレクターが"ブーツィにベース弾いてもらえばいいんじゃない?"って言い出して。俺は最初"それじゃ節操ないでしょう。もうちょっと玄人しか知らないような人がいいんじゃない?"って答えたんだけど、"ブーツィとやりたくないのか?"って聞かれたから"じゃあやる"って。"だったら、ジョージ・クリントンも呼んだら?"って話にどんどんなっていっちゃって(笑)。

目の当たりにしたジョージ・クリントンの音楽の作り方

みんなオールドスクールなおじさんでしょ?生き様もレコーディングの仕方もスタジオでの過ごし方もダラダラなんですよ。

ブーツィは、意外と決められた時間にちゃんと来てくれました。で、ジョージ・クリントン御大は、1日早く来たんですよ。珍しいパターンですよね。しかも、なぜかノースウエスト航空のCAを一緒に連れてきた(笑)。1日前にNYへ来たからって、スタジオに遊びにきてくれて、録りは明日だからってことでゆっくりしていました。

翌日はスタジオに遅れて来て録って、その後3日間くらい、自分のセッションとは関係ないのにスタジオに出たり入ったり・・・その間ずっとCAが一緒にいましたけど。"俺は大物のミュージシャンなんだぞ"ってアピールしてたのかもね(笑)。

肝心のジョージ・クリントンのプレイは、すごく勉強になりましたね。とにかく刺激的だった。というのも、向こうのミュージシャンって、基本、細かい譜面は作らないけど、コード進行を教えたりしながら順を追って曲ができていくんですが、もう違うんですよ。
Interview by Joe Yokomizo , Text by Nanako Kubo

TOPICS

RECOMMENDED

TREND