映画『この世界の片隅に』―こうの史代の名作マンガに、のんが命を吹き込む

監督:片渕須直 | 声の出演:のん、細谷佳正、稲葉葉月、尾身美詞ほか / 配給:東京テアトル
By Keiichiro Oshima
(C) こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
戦争の中でも"普通"に生きる人間のたくましさ

広島で生まれ育ったすず(CV:のん)は、周囲に勧められるまま周作(CV:細谷佳正)と結婚し、昭和19年、軍港の街として栄える呉へと移り住む。時は戦争の真っただ中、毎日の暮らしすらおぼつかないなか、すずは義母らと工夫を凝らしながら毎日の生活を送っていた。


(C) こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

そんな矢先、結婚していた義姉の径子(CV:尾身美詞)が娘の晴美を連れて里帰りし、すずに厳しくあたりはじめる。それでも、絵が大好きなすずは、毎日の生活を淡々と送りながら暇を見つけては絵を描く日々に満足していた。しかし、昭和20年、戦況は悪化し、呉は大規模な空襲を受けて・・・。


(C) こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

『夕凪の街 桜の国』などで知られるこうの史代の原作マンガを、口コミでロングランヒットを飛ばした『マイマイ新子と千年の魔法』の監督・片渕須直がアニメ化。「ずうっとこの世界で普通で、まともでおってくれ」。すずの幼なじみで水兵となった水原が、大人になり再会したすずに語るこのひと言が映画のすべてを物語っている。戦争が"普通"の生活をどれだけ壊していくか。それでも"普通"でいようとする人たちを、どれだけ傷つけ、貶めていくか。そのなかでも"普通"であり続けることがどれだけ難しいことか。

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