Gotchが考える、"言葉"の概念とアートの存在理由(中編)

By Joe Yokomizo
Photography by Kazuhiko Tawara
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文がGotch名義でリリースした2ndアルバム『Good New Times』は、収録されている全11曲のうち、7曲が全英語詞で書かれている。
 
これまでに日本語にこだわってきたGotchが英語詞にチャレンジしたのはなぜか。その理由から、音楽における言葉に対するもどかしさ、表現全般までをも存分に語ってくれたインタヴュー中編。

前編はこちら

―今作で、英語と日本語で書き分けているのは意味があるんでしょうか?

今回のアルバムは、なるべく英語でやってみようと思って始めたんです。海外のプロデューサーと作るし、海外の友達に聴かせる時に英語の曲を聴きたいと言われることもあって。いいタイミングだし挑戦してみようかなっていう。自分でもどういう風に感じるんだろう? っていう思いもあって。

―すんなり書けました?

わりと書けたのは、これまで日本語で書き続けてきたことがトレーニングになっていたからだと思いますね。韻をふむのも、ある程度は日本語と同じルールでやれますし。そういう意味では、そんなに抵抗はなかったです。

―歌うことに関してはどうでした?

感情がこもらないのかなと思ったんだけど、ぜんぜんフィーリングはそこにあるというか。他人が書いた英語の曲は難しいですけど。

―感情を入れるのが?

うん。自分で書いたものに関して言えば、メロディと言葉の間の距離が近づいているんだと思います。俺はメロディを作ってから詩を書くから、そもそも言葉が先じゃないんです。だから、そんなに日本語と英語に差がないように感じました。〝この言葉じゃないと〟っていうのはないのかもしれない。逆に、昔から日本語で歌うと、どうしても言葉に感情が引っ張られる時があるから、それが結構きついなと思っていて。

―どういうことですか?

サウンドを聴いてほしいのに、言葉で突っかかっちゃうんですよ。日本語で書く時に、いわゆるプロテストソングが難しいのはそういうことだと思うんです。みんな、ものすごく言葉に引っかかる。日本人は、もともと話芸が好きだから。落語好き、歌舞伎好き、浄瑠璃好きみたいな、ずっと続いている文化がある。とにかく言葉を大事にしてきた国柄だと思うんですよ。そういう中で、言葉に抗うのは結構難しくて。

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