映画『地獄に堕ちた野郎ども』―ザ・ダムド、あるいは果てしなく堕ち続ける地獄について

監督:ウェス・オーショスキー | 出演:ザ・ダムドほか / 配給:ビーズインターナショナル
By RollingStone Japan 編集部
Photo by Ian Dickson (C)2015 Damned Documentary LLC.

解散、再結成などをはさみながらも、キャプテン・センシブルやデイヴ・ヴァニアンは現在もダムドのメンバーとして活動中。映画に登場するセンシブルは白いジャケットに"OLD AGE PUNK"と書いているのが微笑ましく、「ドラキュラが好き」というヴァニアンはまだまだ白塗りゴシックで可憐。ちなみにオリジナルメンバーのラット・スキャビーズとブライアン・ジェイムスは、RAT SCABIES & BRIAN JAMESなる名前で活動したりしているらしい。

映画にはミック・ジョーンズ(クラッシュ)、ビリー・アイドル、グレン・マトロック(セックス・ピストルズ)らパンクセレブリティが顔を出すかと思えば、ザ・ストラングラーズの空手キッド&三島由紀夫信奉者のジャン=ジャック・バーネル、1stアルバム『Fresh Fruit For Rotting Vegetables』(邦題は『暗殺』)で"Kill The Poor"と反語的にのたまったデッド・ケネディーズのジェロ・ビアフラなど、心憎い面々も登場。みんなが彼らの音楽を褒め称える。


(C)2015 Damned Documentary LLC.

ダムドのメンバーが作品中で吐き出す言葉は"金がない"やら"俺たちは認められていない"など、我が身を嘆くぼやきばかり。それでもやっぱり、音楽をやっている時の彼らは楽しそうだ。キャプテン・センシブルは言う。「俺はこんな感じで中途半端に生きてる。ミュージシャンでいるだけだ」

メンバーが堕ち続けている地獄は、良くも悪くも、果てしなく深いのだ。



映画『地獄に堕ちた野郎ども』
9月17日(土)より、渋谷HUMAXシネマほか全国順次公開
http://damneddoc.jp/


Text by Shinjiro Fujita (RSJ)

TOPICS

RECOMMENDED

TREND