AC/DCのアンガス・ヤングが語る、引退の可能性とマルコム・ヤングの健康状態

ー ブライアンとボン・スコット、アクセルはどちらのヴォーカリストに近いと思いますか?

ロックンローラーだっていう点ではボンに近いかもしれない。古風なユーモアのセンスも共通しているし、ウィットにも富んでる。でも彼のヴォーカルレンジはどちらでもないね。ボンを思わせる時もあれば、ブライアンのように高いキーで歌いこなすこともできるんだ。


ロック・オア・バスト・ワールドツアー、ロンドン公演でのアンガス・ヤングとアクセル・ローズ(2016年6月4日)
Photo by Neil Lupin/Redferns


ー ツアーが始まる前から、ブライアンは聴覚障害を患っていたのでしょうか?

(2015年の)コーチェラに向けてリハーサルをしていた頃から、彼は耳に異常を感じ始めていた。彼の片方の耳は過去に交通事故で大きなダメージを受けていて、それ以来頼っていたもう片方の耳の聴覚が、その頃急激に悪化していったんだ。当時俺たちはオーストラリアにいて、彼は専門医による治療を受けていた。ライブでのモニター環境には細心の注意を要し、ひとつ終えるたびに医者に診てもらわないといけなかった。ライブは彼にとって大きな負担になっていたんだ。

ー クリフの引退宣言は、ブライアンのことと関係があると思いますか?

これがクリフにとって最後のツアーになるってことは、本人から前もって聞かされていたよ。1977年に加入した彼は、俺の次に古いメンバーだ。ブライアンとクリフは同い年で、普段からパブで一緒に飲んだりしてるくらいの仲なんだ。ブライアンのことが影響していないといえば嘘になるだろうね。

ー マルコムのギターを恋しく思うことはありますか? あなたの甥のスティーヴィーは、マルコムの代役を果たせていますか?

時々マルが隣にいるんじゃないかって錯覚するくらいさ。スティーヴィーは幼い頃からマルのギターに憧れてたからな。自信をつけるために、ものすごく努力したんだろう。難しいことはやっていないように見えるかもしれないけど、実際はそうじゃないんだ。

Translation by Masaaki Yoshida

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