映画『ターザン:REBORN』:『ハリー・ポッター』シリーズ監督が贈る新しいストーリー

やり過ぎだって?確かに、すべてがジェーンの追跡に転じるところなんて、特にそうだ。エドガー・ライス・バローズが前世紀に作り上げた物語に現代的なひねりを加えているが、ジャクソンは完全に『パルプ・フィクション』だし、ターザンを罠にはめるための人質としてロムに囚われるジェーンは、どこからどう見ても現代のアメリカ女性だ。

30年代にジョニー・ワイズミュラーが主演したジャングル冒険映画からディズニーの長編アニメ映画まで、200本を越える映画やテレビ番組にこのキャラクターは登場してきたが、最新版に最も近いのは、ヒュー・ハドソン監督の1984年の映画『グレイストークー類人猿の王者ーターザンの伝説』の上品なターザンだろう。ふたつの世界の板挟みになる男の葛藤を、スカルスガルドが巧みに表現する。時代遅れの演技が癇に障った?動物が全部デジタルで嫌だった?前に観たことがあるような話でうんざりした?少なくとも、本作は観る価値がある。サマームービーの中では、絶賛ものだ。




『ターザン:REBORN』
★★½

監督:デヴィッド・イェーツ
主演:アレクサンダー・スカルスガルド、マーゴット・ロビー、サミュエル・L・ジャクソン
7月30日(土)より、全国ロードショー
http://wwws.warnerbros.co.jp/tarzan/

Translation by Naoko Nozawa

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE