ビートルズ『Love』10周年、ポール、リンゴらがリニューアル版のショーを祝う

7月14日(木)にラスベガスで行われた『Love』の10周年記念イベントに来場したポール・マッカートニー(右)と妻のナンシー・シェベル(左)Photo by Bryan Steffy/FilmMagic

ビートルズの音楽は広がりをみせている」。オノ・ヨーコ、シルク・ド・ソレイユ公演周年式典で語る。

「まだあと1世紀くらいは続くんじゃないかしら」。ビートルズの色あせない人気について、オノ・ヨーコはローリングストーン誌にほほえみみながら語った。オノは7月14日(木)にラスベガスで行われたビートルズ近親者の集まりに顔を出し、ファブ・フォーをテーマにした音とサイケデリック文化と曲芸満載のシルク・ド・ソレイユ公演『Love』の10周年記念を祝っていたのだ。「ビートルズの音楽は広がりをみせている。本当にすばらしい」

公園はミラージュ・ホテル・アンド・カジノの特設ステージで行われ、高評価だった2006年のオリジナル公演で見られた洗練された演出の多くを残しつつも、パフォーマンス、意匠、効果のいくつかの点で意義深いリニューアルが施されていた。音楽も、ビートルズのプロデューサーだった故ジョージ・マーティンの息子、ジャイルズ・マーティン音楽監督の手によるリミックスと再編集を行われている。『Love』のオリジナル版の音楽も、この親子のコラボレーションだった。

オリジナル公演の評判は上々だったが、脚本兼舞台監督のドミニック・シャンパーニュにとっては、「本来の力の40%しか発揮できていなかった」と語っている。「ポールとリンゴは、公演初日の10年も前に、"オレたちってかなりいけてるよな、そう思わないか"と感じていたんだ。僕らもそのレベルに達したかった。今回ようやく、自分にできるベストの作品に仕上がったと思う。やっとある程度の満足を得ることができた」

木曜日にマッカートニーとリンゴ・スターが会場に姿をみせた時、彼らはレッドカーペットを足早に歩き去った。雷のようなカメラのフラッシュを受けたスターは、「みんな、僕にも写真を送ってくれよ」とカメラマンに冗談を飛ばしていた。

ビートルズのギフトショップにいたファンは、とても良い場所に陣取っていたこととなり、生存するビートルズが歩き去っていく様子を窓にへばりつくように眺めていた。レッドカーペットではロン・ハワードの姿もみられた。ハワード監督がビートルズのツアーを描いたドキュメンタリー作品『The Beatles: Eight Days A Week』は日本では9月22日公開予定だ。

ハワードはこの作品を通じて、「ビートルズが経験してきた旅、ビートルズが文化に与えた影響、そしてこの時代をかけ抜けたことのメンバーにとっての意味」について、新しい発見があったという。

Translation by Kuniaki Takahashi

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