ポケモンGOに求める「進化」とは?

ポケモンの交換

「交換」はポケモンのコアとなる要素で、レアなポケモンを存在させ、プレイヤーは誰かの助けなく、独力ではすべてを"ゲット"できないようにしておくアイディアだ。1996年、最初のポケモン・ゲームが2つのバージョンで初代ゲームボーイ向けに日本で初めてリリースされた時、151種類のポケモンが2つのゲームに拡散されたため、不思議なモンスターたちをすべて集めようとすると、異なるバージョンのゲームを持つプレイヤーとの交換が必要だった。ポケモンGOになると、すべてを集めることは、以前とは全く異なる規模となる。たいていの人々は、誰がどのモンスターを持っているかを直接見つけることなどできず、すべてを集めるのは途方もない作業となる。これによりSilph Road/シルフ・ロード("シルク・ロード"のもじり)と名付けられた、レディット(米国版2ちゃんねる)のコミュニティーが大胆にも誕生した。このゲームを開発したナイアンティック社は、この課題について明らかによく理解しているようだ。「ポケモンの交換は実現します。現状のリリースではありませんが、現在作業中で、全力で取り組んでいます」とCEOのジョン・ハンケはGlixelに話している。

アイテムの交換は、ナイアンティック社のもう1つの位置情報を利用したモバイル・ゲーム、『Ingress』でも大きな役割を果たしている。ポケモンGOの前身であるIngressによって、ナイアンティック社は人口動態の莫大なデータベースを収集し、位置情報ベースの拡張現実の基盤を提供できるようになった。ポケモンGO
とIngressは、結局のところロケーションを中心にすべてが展開するので、ポケモンの交換も今そこにいる地域に限定されるものとなるだろう。

このことはプレイヤーに欠乏感を持続させるのに役立つ(中国でしか見つからないポケモンをすぐに手に入れることはできない)が、自分が持っていないポケモンを持つ人はすぐに見つかる。ゲーム全体が"6次の隔たり"の過去最大の実証実験に移行するかもしれない。

Translation by Kise Imai

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