大麻合法化はドラッグ戦争終結の切り札となるか

しかし大麻ビジネスは既に全米に定着し、広まってきている。「カリフォルニア州での合法化と規制が上手くいけば、大麻産業にとって大きなターニングポイントになるだろう。しかし過剰規制によってもし失敗すると、反合法化の活動家たちに反対のための格好の口実を与えてしまうことになる」と、大麻製造企業テラ・テック社のCEOデレク・ピーターソン氏は懸念する。「今は皆が合法化の成り行きを見守っているが、カリフォルニア州での合法化が実現するか否かで国としての方針も左右される」。



「カリフォルニア州での合法化問題は、今や州を超えて国から国際的なレベルにまで発展している」と、大麻の公式鑑定人で、作家・活動家でもあるクリス・コンラッド氏は言う。コンラッド氏は、カリフォルニア州の医療用大麻の規制法を作る際にも助言を与えた人物である。AUMAに不備があるとしても、カリフォルニア州と合衆国がさらに合法化を推進するためのきっかけにはなる。「まずは先に進んで、よりよく改革していくことが重要である。これまで大麻を規制してきた経緯を見ながら、合法化された際にはただ最善の策を考えていけばよい」。



コンラッド氏によると、カリフォルニア州で合法化されれば、アラスカからバハに至る西海岸一体では合法的に大麻を入手できるようになるという。カナダでも2017年には大麻が合法化される予定である。「この広大な地域での合法化は、他地域や世界に対する意思表示にもなる。大麻完全禁止の状態から始まり、今や合法化を前提に、どの量までは合法かという議論をするまでに事は進んでいる。そろそろ大麻を解禁してドラッグ戦争に終止符を打つ潮時だと思う」。



2016年11月、カリフォルニア州は21歳以上の成人による大麻使用の合法化の是非を問う住民投票を実施する。




Translation by Smokva Tokyo

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