ラモーンズ『ラモーンズの激情』
無秩序でスピーディなラモーンズ。彼らはその後40年にわたるキャッチーなポップ・パンクの原型を築いたバンドである。揃いの服装の4人組が自分たちのやりたいこと、やりたくないことを列挙する3分弱のアドレナリンの爆発は、グリーン・デイ、ブリンク182、オール・タイム・ロウといったバンドのサウンドとスタイルの下地を作った。
オフスプリング『スマッシュ』
オフスプリングの『スマッシュ』は、少しばかり下品でヘビーな印象のポップ・パンクだが、スケート・パンクというジャンルの転機となった作品である。バンドのメンバーの怠慢さに、グリーン・デイのように冷ややかだったり、ブリンクのように自分たちの状況にユーモアを見いだしたりするのではなく、オフスプリングはそのことについて腹を立てているようだ。だが、大衆の受け入れやすさや、ちょっとしたユーモアなしにはポップ・パンクとはいえない。そして、『セルフ・イスティーム』や『カム・アウト・アンド・プレイ』といった曲は、素晴らしいポップ・パンクのアルバムを構成するあらゆる特性の中で、ほどほどのところを見いだした。