ザ・ローリング・ストーンズ、隠れた名曲ベスト10

第3位『スウェイ』 



アルバム『スティッキー・フィンガーズ』の『ブラウン・シュガー』と『ワイルド・ホース』の間に挟まれて収録された『スウェイ』 は、ミック・テイラーの真の素晴らしさを知らしめる曲となった。テイラーはミック・ジャガーとこの曲を書き、相応のクレジットが付与されることを信じた。しかし、キースはバックコーラスにしか参加しなかったにもかかわらず、結局ジャガー/リチャーズ名義で曲はリリースされた。テイラーはバンド加入直後であればこのような侮辱にも耐えられたが、徐々に耐えがたいものとなっていった。2013年、テイラーはストーンズと共にこの曲を3度演奏している。

第2位 『ムーンライト・マイル』



2015年夏にストーンズが本当に『スティッキー・フィンガーズ』の曲を演奏するなら、コンサートのハイライトは最終的には『ムーンライト・マイル』になるかもしれない。この曲の演奏にふさわしい弦楽器セクションに大金をかけることになれば、その可能性は高まるだろう。ポール・バックスターは、アルバムの最後を飾った6分のこの曲に見事なアレンジをした。そしてちょうど同時期にエルトン・ジョンの曲にも似たような魔法をかけ、非の打ち所のない最高傑作に仕上げた。ストーンズは1999年にライヴでこの曲の演奏を試みたが、あまりうまくいかなかった。

第1位 『キャント・ユー・ヒア・ミー・ノッキング』



今回のランキングの半分が『スティッキー・フィンガーズ』の曲であることから、ストーンズファンの間でこのアルバムに人気があるのは明らかだ。キース・リチャーズは、『キャント・ユー・ヒア・ミー・ノッキング』で新しくバンドに加入したミック・テイラーと完全に一体化し、カルロス・サンタナも録音したことのないような最高の音楽を即興で演奏した。収録は一発録りで、リチャーズは録音されていたことを知らなかったが、その後ライヴで演奏するたびにこの時の掛け合いが再現された。当時は、『キャント・ユー・ヒア・ミー・ノッキング』がライヴで演奏されることは珍しかったが、2002年にはついに通常のローテーションに加わった。


Translation by Cho Satoko

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