プリンスの死因、オピオイドの過剰摂取と断定

死因がオピオイドのオーバードーズだったと断定されたプリンス (Photo by Neil Lupin/Redferns)

数週間にわたる検死作業の結果、麻酔や鎮痛、疼痛緩和の目的で利用される合成オピオイド「フェンタニル」の過剰摂取が死因となったことが判明。

AP通信によると数週間におよんだ検死作業の結果、プリンスの死因がオピオイドのオーバードーズだったと断定された。Midwest Medical Examinerが発表した検死報告書は、合成オピオイドのフェンタニルの過剰摂取が、プリンスの思いがけない死を招いたとしている。

今回の正式な発表に至るまでに、4月21日にこの世を去ったプリンスの死因が薬物による可能性が高いことを様々なメディアが指摘していた。Midwest Medical Examinerは、毒物学の専門家による報告があるまで死因の特定はできないとしていたものの、死の直前にプリンスが鎮痛剤を処方されていたことは既に広く知られていた。5月初頭には、麻薬取締局と連邦検事が調査に加わったことが報じられていた。

スタートリビューン紙によると、プリンスが死を迎える前の週に運び込まれた病院で使用された鎮痛剤についても、調査が行われたとしている。AP通信は、プリンスの自家用機に医師が搭乗していたかどうかも調査の対象となっていると報じていた。また同社は、着陸時にプリンスが意識不明の状態であったこと、そして対応した医師がオーバードーズ対策として、オピオイドの効果を抑えるナルカンを投与したことを認めていると報じていた。プリンスが病院に運ばれた当初、その理由は脱水症状、あるいはインフルエンザだとされていた。

しかしその後、プリンスが鎮痛剤を常用していたことが明らかになった。プリンスの健康状態を懸念した彼の友人は、カリフォルニアのミル・バレーで薬物中毒患者支援施設を運営するハワード・コーンフェルド医師を紹介したという。医師の代理人がニューヨーク・タイムズ紙に語った内容によると、ハワード氏の息子のアンドリュー医師はペイズリー・パークでプリンスと面会する予定だったという。現場で倒れているプリンスを発見し、救急車を呼んだのはそのアンドリュー氏だった。

Translation by Masaaki Yoshida

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