The BONEZインタヴュー(後編):「もうちょっと人を大事にできる気がする。何かに頼るのはいいことだって思うし」

By Joe Yokomizo
Photograph by Yoshifumi Shimizu
誰に何を伝えたいのか。それが明確にあるからこそ、(矛盾しているかもしれないが)より多くの人たちにそのメッセージが届くのだろう。JESSEが伝えたいことは一貫している。アルバムタイトル『To a person that may save someone』とは、直訳すると"誰かを救えるであろうあなたへ。The BONEZが、より多くの人たちへと伝えようとしていることとは何なのか。

―ニューアルバム『To a person that may save someone』は歌詞の部分でも変化がありますね。前作が普通のラジオ局ではOAできないほど〝FUCK”が入ってたけど、今回はほぼFUCKなし(笑)。

JESSE:そうだね。それは結果的にそうなっただけで、そんなに考えてなかった。今回、本当に言いたいことがあったと思うんだよ。俺、歌を歌う時ってたいていキレてるんだ。(笑)。レイジ(・アゲインスト・ザ・マシーン)のザック(・デ・ラ・ロッチャ)じゃないけども。夏だから夏の曲を書く。クリスマスだからクリスマスの曲を書くみたいなアーティストにはなりたくない。俺は、別に夏にクリスマスの曲を書きたいと思ったら書きゃいいと思うの。そんなに言いたいことないんだ?って逆に俺は思っちゃう。俺はデビュー当時、2000年から歌ってる内容は変わってないよ。NAKAには、「JESSE、歌うことが結局似てるよね」って言われそうだけど。そんなに歌ってても、nothing’s fucking have changedだよ。俺が2006年に『heiwa』(RIZEのアルバム『ALTERNA』に収録)って歌ったけど、平和になってる? なってないっしょ。常に間違いを犯してそれを正したいと思っていても、間違えないようにいられるかっていったらなれないし。きっと歌い続けないといけないと思うんだよね。サイプレス・ヒルもずっとマリファナの歌だけ歌ってきて(笑)、何も変わってないわけ。俺はずっと提示し続けなきゃいけないと思ってて。ただ、fuckとかshitとかって使っていないのは、俺は今回、1人だけ、じいちゃんに聴いてほしいがために歌詞を書いたんです。でも、じいちゃんに書いたからfuck、shit使わなかったんじゃなくてさ。じいちゃんはアメリカに住んでて、俺のことずっと応援してくれてんだけど、俺の曲を1曲もちゃんと理解したことがないって言ったんだ。日本語がメインだったから。1枚目の『Astronaut』を送った時に、「やっとJESSEの思想がわかったよ」って言われたのね。その時にものすごくうれしくて。で、必然的にこのアルバムは、じいちゃんイコールおれの母国アメリカの人たちに、ちゃんと俺の思想を聴かしてえなと思ったから。きっとfuckより、もっと適確な言葉を選んじゃったんだと思うし。

―うんうん。

JESSE:ずっと日本でやってきたわけだけど、日本って人口1億人ちょっとでしょ? 地球上の人口のなかの、そこだけにしか俺は歌ってなかったっていうのがものすごく歯がゆくて。でも、ここ日本でライヴをしてて、The BONEZで人を涙にさせられる瞬間もあるわけですよ。けども、もし俺の歌詞がちゃんと海外の人の心にも入ったら、どういうリアクションされるんだろうなって思うわけ。それで、ものすごい大勢の外人の前でライヴをしたいなって。それはただ海外で制作したいじゃなくて、本当に俺は海外の人にも言葉的に伝えたいことがものすごくあるんだよ。だって、1曲で人生変わったことってあるじゃん。その1曲で救われたこともいっぱいあるし。曲って形がないものだから。形がないもので信じさせる職業というところにも俺はいるし。それをものすごく本気で残しましたね。

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