齢50にしてまだ攻める、怒髪天・増子直純の生き様

By Mio Shinozaki 2016/04月号 P13〜13 |
怒髪天(ローリングストーン日本版2016年4月号掲載)
オリジナルアルバムとしては3年ぶりのリリースとなる『五十乃花』。ヴォーカルの増子直純は50歳目前、多少は落ちつくかと思いきや、もちろんそんなことはない。怒髪天らしく真っ直ぐに攻めた、パワフルで楽しいロックチューンだ。2014年に武道館公演を成功させ、新たな局面に入った怒髪天。取材を受けた増子直純は「誤解上等だよ。やりたいことをやるだけ」と笑う。

─『五十乃花』、まさに「爆誕」という感じですね。煙の中から生まれたように思えるアルバムです。

そうだね。「50にして天命を知る」じゃないけど、50歳にしてやるべき使命を改めて考えると、怒髪天というバンドをやることに辿り着く。ロックバンドをやる意義は、言いたいことを言いまくることだと思うんだ。まずはそこに立ち返ろうと。一般社会で暮らしている人に比べると、ロックバンドをやっている人間はストレスが少ないんだろうけど、それでもそれなりにあったり、和を重んじるがごとく空気を読んで、余計に気を遣ったりする。そこを度外視して、やりたいことをやろうとなった。具体的に言うと、アルバムの1曲目は試聴機で最初に聴かれる曲だから、なるべく間口の広い曲のほうがいいわけ。でも、そこももういいかなと。『セイノワ』(1月13日発売のシングル)を出した時も思ったけど、誤解上等なんだよ。どう思われてもかまわない。あとは野となれ山となれで作ったアルバムだね。

─増子さんでも、言いたいことを言えない時期があったんですか?

自主規制が厳しかった時期とか、発言したことによって後進の者が萎縮するのはよくないなと思っていた時期もあって。説教臭くなったらダメでしょ。それに政治的な歌詞を入れて、勝手に右だの左だのとフォルダ分けされるのもムカつくし。あえて言わんでもいいか、と回避していたところがある。でも、いよいよ言っとかなアカンかなという気持ちになったね。50歳という年齢を迎えて、「もういいや、勝手にして。俺らも勝手にやるから」と(笑)。

─確かにこのアルバム、ストッパーのかかってない感じがハンパないです(笑)。

うん、まったくかかってない。テイチクと長年やってるから、この信頼関係が素晴らしい。よくこのアルバムにオッケーを出したなと(笑)。それができる関係性を、ずっと築いてきたからだろうね。

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