人気ジャム・バンド、ベスト10

第3位 フィッシュ


今回のランキングには判定が必要なケースがいくつかあったが、フィッシュに関してはその必要は全くなかった。フィッシュはジャムの定義そのものだからだ。特に1995年にジェリー・ガルシアが他界して以降、地球上で最も重要なジャム・バンドとなった。彼らは3日間のフェスを単独で開催できるほどビッグだ。フィッシュのファン(訳注:Phishの「P」をつけてPhanと呼ばれている)は、バンドを追いかけて国中を回り、過去のライヴの録音テープや今後のライヴ情報の収集に余念がない。2015年夏、ヴォーカルのトレイ・アナスタシオはグレイトフル・デッドの最後のツアーに1、2週間参加することになっている。それは紛れもなくジャム・バンド界の究極の栄誉だ。

第2位 オールマン・ブラザーズ


オールマン・ブラザーズは、1971年にメンバーである2人兄弟の兄を亡くしたが、その後43年間活動を継続している強力なバンドだ。亡くなったデュアンはバンドの歴史をほとんど体験できなかったが、後に続く全ての基礎を作った。アルバム『フィルモア・イースト・ライヴ』を聴いてほしい。型破りなジャム・バージョンの『ウィッピング・ポスト』や『マウンテン・ジャム』は、ライヴ音楽の骨頂だ。バンドメンバーの変更は多少あったが、ファンは毎年3月にはニューヨークのベーコンシアターに集い、年に一度のライヴを楽しんでいた。バンドとしての活動は2014年10月に全て終わったが、グレッグ・オールマンはソロ活動を続けている。

第1位 グレイトフル・デッド


グレイトフル・デッド以上に票を集められるバンドなどあるだろうか?かつてほとんどのロック・グループが入念にリハーサルされた25分の公演を何カ月も続けていた時代、グレイトフル・デッドは演奏内容を日々大胆に変更し、2時間のライヴをしていた。あえてセットリストを準備せずにステージに上がることを選び、音楽に導かれるまま演奏することもあった。ジェリー・ガルシアが亡くなって20年経つが、残されたメンバーはさまざまな変更を加えながら演奏を続けている。2015年7月、シカゴのソルジャー・フィールドでバンドの活動は全て終了するが、メンバーは各々グレイトフル・デッドの音楽を死ぬまで続けるだろう。

Translation by Satoko Cho

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