2016年アカデミー賞で分かった10のこと

By David Ehrlich
第88回アカデミー賞授賞式後のアフターパーティ「ガバナーズ・ボール」に姿を見せたレオナルド・ディカプリオ。手にしているのはもちろん、『レヴェナント:蘇えりし者』で獲得した主演男優賞のオスカー像だ。 (Photo: A.M.P.A.S/REX/Shutterstock)
レオナルド・ディカプリオの当然の受賞から、この夜の敗者まで。#OscarsSoWhiteな授賞式でローリングストーン誌が着目したこととは?

2月29日(現地時間)、第88回アカデミー賞授賞式が開催され、映画界の猛者たちによる半年に渡る推測や自己分析、社交活動はようやく幕を閉じた。実のところ、初めから終わりまで関心を惹きつけた例外的なオスカーシーズンだった。最有力候補の不在により評論家らは常に動向に注意を払い、主要部門に白人以外のノミネート者がいなかったことは、投票者たちを窮地に追いやった。またオスカーの歴史において、#OscarsSoWhiteは言うまでもなく今年の授賞式の価値を下げることになるだろうが(少なくとも、そうあるべきだ)、2016年が特殊なのはそれだけではない。今年の授賞式で、ローリングストーン誌が着目した10大ポイントを、ここに紹介する。

1.レオナルド・ディカプリオがついに受賞
やれやれ、ようやくレオがオスカーを受賞した。レオがどれだけオスカーを欲しがっているかというジョークがさらに1年続くことに、ハリウッドはもう我慢ならなかったのかもしれない。レオは大物監督たちとクリエイティブな野心作を作るために、自分が持つ強い影響力を利用していると、どういうわけだか世間の誰もがそう見なしていた。そのことがバカにもされ、レオはオスカーを渇望するゴラムのようになった。『タイタニック』のスターであるレオが、オスカー像を必死で追い求めるビデオゲームまで作られたほどだ。なぜなら、顔が自分の唾にまみれ、野牛の肝臓を食べ、ほとんどセリフもないような演技は、実際にオスカーの大好物なのである。確かに、『レヴェナント:蘇えりし者』でのレオの狩猟や呻き声の数々は、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のような作品で見せた神がかり演技には及ばないかもしれない。しかし、自分を駆り立てる意欲があるスーパースターをけなすとは、オスカーが栄誉どころか嘲笑の的のように人々に印象づけてしまう、まったくバカげた話だ。素直にレオにトロフィーを持たせてやろうじゃないか。

2.正義が勝つ
今年のオスカーは、人々に愛されるこの団体(映画芸術科学アカデミー)の知られざる部分がいろいろと暴露された。よって、人々に愛される団体(カトリック教会)の暗部を暴くことに情熱を注いだ人間たちの映画に、作品賞が与えられたことは、極めて妥当だった。『スポットライト 世紀のスクープ』は、かつてないほど白人的なストーリーの1つかもしれないが(また、競合作品のなかで最も地味な映画でもある)、同カテゴリーのノミネーションのなかで、これより受賞に適した作品はなかった。『スポットライト 世紀のスクープ』は、カトリック教会によって常態化していた児童虐待を暴露する、ボストン・グローブ紙のジャーナリストたちを非常に鋭い視点で描いている。組織の問題は永続的なものにすべきではないと、証明して見せた作品だ。
Translation by Sayaka Honma

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