90年代の人気ヒップホップ・トラック・ベスト10

3位 2パック・フィーチャリング・ドクター・ドレー・アンド・ロジャー・トラウトマン『カリフォルニア・ラブ』


トゥパック・シャクールはその短すぎた生涯を通して、キング・オブ・カリフォルニアの称号を欲しいままにした。この曲は彼のカリフォルニアへの愛が生んだアンセムだ。ドクター・ドレーがプロデュースを手掛けた1995年発表のこの曲で、刑務所から出たばかりだった彼は見事にカムバックを果たし、シュグ・ナイトとデス・ロウ・レコーズとの歴史の第一歩を踏み出した。


2位 ビースティ・ボーイズ『サボタージュ』


ビースティー・ボーイズ史上最もヘヴィなこの曲は、ラップコアというジャンルの頂点に君臨した。まさにノイズファンクと形容すべきこの曲で、過去にハードコアパンクをプレイしていたアドロック、MCA、マイク・Dの3人は、それぞれギター、ベース、ドラムを担当している。『ハワイ・ファイブ・オー』や『スタスキー & ハッチ』へのオマージュともとれる、スパイク・ジョーンズが監督を務めたチープな犯罪ドラマのようなミュージックビデオは、もはや曲の一部として人々に記憶されている。


1位 ドクター・ドレー・フィーチャリング・スヌープ・ドッグ『ナッシン・バット・ア・G・サング』


1992年にリリースされたドクター・ドレーのデビューアルバム『ザ・クロニック』からのファーストシングルであるこの曲は、90年代を象徴するビートを生んだだけでなく、ドレーの元N.W.Aのメンバーというイメージを、ヒップホップ界最大のスターのひとりへと変えてみせた。この曲のもうひとつの功績は、翌年に『ドギースタイル』を発表することになる、当時スヌープ・ドギー・ドッグと名乗っていた西海岸屈指のラッパーを世に送り出したことだろう。

Translation by Masaaki Yoshida

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