ホリエアツシ、地元長崎へ捧げる「反戦」ソング

By Joe Yokomizo 2015/07月号 P112〜116 |
Photographs by Maciej Kucia (AVGVST)

─親戚から戦争や原爆の話を聞いたりなんかはしていましたか。

家族とか親戚から聞くことはあまりありませんでしたね。両親は戦後生まれだし、祖父は戦争には行っていなくて、祖母は被爆者ではあったけれど、話を聞いたことはないです。ただ、学校では夏休み中の8月9日は登校日で、体育館で映画を観たりとか、お話を聞いたりなんていう催しがありました。

─被爆者の人の体験を聞いたりとかですか。

ありましたね。平和祈念式典には行ったことないですけど、今になって行っておけば良かったと思います。中学生の時は、ものすごく冷めた青春時代を送っていたので(笑)。あまり学校行事とか生徒会とか、目立つことからは距離を置いてて。斜に構えて音楽だけやっていましたからね。

─今までも戦争についての曲を書いてはいたということですが。

例えば 「Man-like Creatures」という曲がそうです。この曲には、戦争や、遠い場所で起きている社会問題を見て見ぬ振りをする、人間の姿をして人間の心を持たない生き物の姿を俯瞰で描いていて。テレビやインターネットの向こう側で実際に起きていることへの、真実や他人に対する無関心への警告を歌っているというか。自分たちにも危機が迫っているという事実から目を背けてしまっている姿勢について書いている曲で。

─当時の感触はどうでしたか。

心の中のドロドロとしたものを吐き出した感じがありましたね。あれは、そういう気持ちを初めて世の中の不特定な人に向けて出したメッセージソングだったんです。でも、今回みたいにテーマをはっきり言い切って作ったわけではありませんでした。

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Photographs by Maciej Kucia (AVGVST)
Text by Mari Minakuchi (RSJ)

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