ストーンズの1969年のツアーからは『Ya-Ya』と『Live’r Than You’ll Ever Be』という2枚のブート盤が作られた。オークランドで録音された『Live’r Than You’ll Ever Be』は初期のブート盤として重要なものであるが、11月10日のサンディエゴでの演奏を元に作られたこの作品はすべてが優れている。そう、音はこもっている。しかしここでの『悪魔を憐れむ歌』のような演奏を抑えられるものは何もない。最初はリチャーズのソロ、そして次にテイラーが入る。そして、豪胆さから風を切って現れるラストの部分は彼らの演奏でも最も強烈なものであろう。