MIYAVIが語る、音楽の聖地ナッシュビルでの洗礼

By Joe Yokomizo 2015/05月号 P28〜33 |
ローリングストーン日本版2015年5月号(Photo by Keibun Miyamoto)
ローリングストーン日本版 アーカイヴ・インタヴュー
2015年5月号 表紙巻頭インタヴュー MIYAVI(後編)
僕、ずっと「バガボンド」なんですよ、ずっと。武蔵なんですよね。

〜前編はこちらから〜

─話は変わりますけど、今回はナッシュビルでレコーディングしたんですよね?


はい。ロスでギターとかリズム録りをちょっとしてたんですけど、去年の8月かな、初めてナッシュビルへ行って。アメリカのマネージャーと好きなアーティストとか音楽とかの話をしてて、「俺、ロバート・ランドルフ、好きなんだよね」って言ってたら、「エイント・ナッシング・ロング・ウィズ・ザット」っていう曲があるじゃないですか。あの曲を、俺のマネージャーが一緒に作ったって話になって。「マジで!?」みたいな。で、「ナッシュビルにいるプロデューサーを紹介しようと思ってたんだ」「であれば、ぜひ」って。ニューオリンズでいうバーボン・ストリートみたいなダウンタウンがあるんですよ、テネシーにも。着いて初日に、そこ行って。

─ザ・カントリーみたいな。

そうなの! バーとか入ると、カントリーしか流れてないんですよ。で、男の子、ていうか、おっさんが、女の子をナンパしてるんですけど。これが非常にダサい(笑)。

─あははは。

テンガロンハットにブーツで、ビールみたいな。何で俺、こんなクソ忙しい時にナッシュビルまで来て、カントリー聴いてんだろ?って思うぐらいに一色で。まあでも、ドリュー&シャノンとスタジオに入って、ぶっ飛びましたね。このアルバムを通じて彼らからすごくいろんなことを学びました。街全体がグルーヴに包まれてる感じというか。ジャック・ホワイトとかいろんなアーティストがわざわざナッシュビルに拠点を構えるのには、理由があるんですよね。とにかく音楽との距離感が近い。はい、制作期間です、スタジオ入ります、今日はロックアウトですか? じゃなくて、別に飯食いながら歌詞書くし、トイレで曲も作れば。それはブルースにもつながるんですけど、人が生きる、要するに日常と音楽、音楽だけじゃなくて映画とかすべてのエンターテインメント、クリエイティヴィティ、アートの距離感が非常に近いんですね。まず、そこにぶっ飛ばされた。

去年はほんとに音楽どころじゃなくて。ギターを弾く時間がすごく少なかった、特に後半。だから、ナッシュビルのセッションは僕にとってリハビリっていったらあれだけど、すごくいろんなものを洗い流してくれた。浄化された気分でした。

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