ボブ・マーリーの一族による大麻ブランド『マーリー・ナチュラル』とは

スティーブン・マーリーの手元で煙を放っているのは、自社ブランドのインディカ・カンナビスだ。「うちの製品のクオリティには絶対の自信を持っている」彼は誇らしそうにそう話す。「うちが扱うのはクリーンで良質なハーブだけだ」

会場にはスティーブンの兄弟とその子供たちの姿もあった。友人たちとともに出席していたヤー・ヤー・ヤーズのニック・ジナーは、年に2回発行される『マーリー・ナチュラル・マガジン』を興味深そうに見つめていた。またウォーペイントのエミリー・コカルとジェニー・リー・リンドバーグも、近所で行われているレコーディングの合間をぬって遊びに来ていた。

「車を運転しながら、目的地はマリファナの楽園だって話してたの」コカルは笑ってそう話す。「冗談のつもりだったんだけど、あながち間違ってなかったみたいね」

すぐそばには小さなバーカウンターが設置されていたが、お世辞にも賑わっているとはいえない様子だった。「ここに来てる人たちは酔いつぶれたいんじゃなくて、もっとナチュラルな気分の高揚を求めてるのよ」コカルはそう話す。「アルコールは100パーセント合法だし、どこでだって楽しめる。でもマリファナはまだきわどいから、こういうおおっぴらに楽しめる場所はレアなのよ」

近年アメリカでは医療用大麻の合法化が進んでいるが、マーリー家は長年にわたって大麻栽培の企業とのコネクションを培ってきた。マーリー・ナチュラルの構想が誕生したのは3年前、彼らがクリエイティヴ・アーティスツ・エージェンシーとのパートナーシップ締結について交渉し始めた時だった。「大きな変化をもたらすきっかけとなるようなブランドを立ち上げたいと思ったの」同社のゼネラル・マネージャーを務めるTahira Rehmatullahはそう話す。「その上で、マーリー家は理想的なコラボレーション相手だったの」

Translation by Masaaki Yoshida

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