細美武士インタヴュー(後編):「こうして生まれてきたんだから最後まで俺でいないと」

By Joe Yokomizo 2015/08月号 P31〜33 |
ローリングストーン日本版2015年8月号掲載(Photo by Keibun Miyamoto)
ローリングストーン日本版 アーカイヴ・インタヴュー
2015年8月号 表紙巻頭 細美武士 ソロ1万字インタヴュー(後編)

インタヴュー前編はこちら

─細美さん、自分のこと好きですか?


好きだよ。当たり前じゃん。ただひとり、最後まで俺の味方をしてくれる人間なんだから。それがなかったら生きていけないよ。俺が俺のことを嫌いだったら終わりじゃん。世界中の誰に嫌われたって、俺は自分が優しいのを知ってるし、自分が人のことを大好きなのを知ってる。それが外に上手く、、、

─伝わってない?

ていうか出せない(笑)。そういう行動に結びつかないんだからしょうがない。鏡の中の自分を見るたびに大変そうだなって思う(笑)。だけど、何でか知らないけど、俺はもともとそういう形なんだよ。それを恨んでもしょうがない。誤解されたと思うたびに、そんなつもりはないんだよって思うんだけど、言い訳すんのもめんどくさいし、実際そうなのかもなとも思うし。もうちょっと上手くやればいいのかなっていつも思うけど、でも何かわかんないけどそれより大事に思うことがあって、それを手放してしまうと俺の最後の味方がいなくなっちゃうような気がしてね。それがカッコいいと思ってるわけでもないし、何でこうなんだろうなって毎日思うけど。だから音楽がなかったら大変だったと思うよ(笑)。そこでバランスをとってるから、なるべくいい曲を書きたいし、残したいなって思うんじゃないのかな。

─運命って残酷ですね。

バンドなんて才能でやるもんじゃないんだよ、俺から言わせればね。少なくとも俺はそうじゃない。曲を一所懸命、作った時だけ褒められる。それ以外では褒められないから。だからそこだけ頑張るみたいなさ。

─だけど、そこを頑張ったからこそ、一瀬さんやスコットさんやトディさんみたいな人たちが寄ってくる。

でも、正直巻き込んで悪いなって思っちゃってたときもあるからね。いま一緒に音出してくれてる連中の顔見てると、そんな気分にはならないけど。ただ、さっきも言った通り、衝動なんだよ。今この作品を作っておきたい、残しておきたいっていうことでしかなくて、理由はわからない。後から考えたら、「ああ、この為だったのかな」って思うことはあるかもしれないけど。

─絶対に癒されない孤独や、解けない誤解を埋めるために、死にもの狂いというか想像を絶するエネルギーで曲を書いてるんでしょうね。

どうかなあ? 今回はすごく頑張れたけど。でも、もういいわ(笑)。こういうのは、たぶんこれで最後だな。

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