ジョン・スペンサーが語る人生の10曲 

By Christpher R. Weingarten
Photo: (Robin Little/Redferns/Getty)

プッシー・ガロア「カント・ティーズ」(1986年)
僕たちは純粋に怒っていたし、その怒りを他人にぶつけたがっていた。だけどユーモアもあったと思うよ。このアホらしい曲「カント・ティーズ」もある意味そうだ。60年代のロックンロールと、すべてのロックンロールに通じるステレオタイプの虚勢の内側を歌ってるんだ。

このクールなリフを使ったのは僕で、前のバンドでも使っていたものだった。ブラウン大では別のバンドにいたんだ。そのバンド名は、少しの間だけプッシー・ガロアを名乗っていた。でもガレージ・バンドそのものだったよ。この曲にどんな歌詞を乗せていたかは忘れたけど、曲は基本的には同じだった。あのリフの心臓部を作ったのが僕とバスター・ラッドで、その名前がクレジットされている理由だ。ジュリーのパートは、スタジオに入ってから彼女が即興で作ったんだ。僕のヴォーカルのテイクを録っている間、彼女はバックグラウンドで金切り声を加えるためにそこに立っていただけなんだけどね。

その頃にはニール・ハーガティが加わってた。彼は驚くべきギター・プレイヤーだったよ。ニューヨークに移った頃、まだギター・チューナーを持っていなかったと思う。お互いにチューニングを合わせていたな。

ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン「アフロ」(1993年)
『エクストラ・ウィドゥズ』はメンフィスに行って録音したんだ。スタックスにハマっていただけじゃなく、サン・スタジオにもやられてたから、聖地巡りでトラック・ダウンをイーズリー・スタジオでやったんだ。サンでは前に仕事をしててね、そこでギブソン・ブラザーズを録音したんだ。セッションは全体にがっかりだったな。部屋に金を払うだけのようなものさ。昔あったはずのクールなマイクも調整卓もテープ・レコーダーもなくなっていたからね。だから、いくつかある昔の有名な場所に行って作業するというのはすごく面白いというものでもなかったよ。

「アフロ」はスタックスについての考察から生まれたんだと思う。また、オーティス(・レディング)やルーファス(・トーマス)を聞いて、というのもある。多くの人たちがあのレコードのギター・ソロについて聞いてくるんだ。ウチのエンジニアのジェイ・ブラウンが言うには、ギター・ソロにとってこうあるべき音量の基準だってさ。実はギターでさえなくて、昔のジュノーのシンセなのに。
Translation by Kise Imai

RECOMMENDED

TREND