ロッド・スチュワート フェイセズ再結成、70歳で見つけた幸福

By ANDY GREENE
ロッド・スチュワートの珠玉のニュー・アルバム、『アナザー・カントリー』は、シンガー・ソングライターとしての彼の核となる才能を余す所なく見せてくれる。 (Photograph By Peggy Sirota)
レジェンドのラス・ヴェガス公演に密着、8人の子ども、いくつかの古傷

ロッド・スチュワートがプライベート・ジェットでマッカラン空港に到着した時、ラス・ヴェガスの気温は摂氏43度。シーザーズ・パレスでのショーの3時間前だった。

ビバリー・ヒルズの自宅近くの飛行場を離陸した後、スチュワートは45分間のフライトを、ティー・サンドウィッチをつまみ、喉を保護する加湿器のスチームを吸い、異様に暑くなったキャビンでそわそわしながら過ごしていた。

「この暑い飛行機、降りてもいい?3万フィート上空を飛行中なんだから、外は凍りつくほど寒いはずだ。どうしてこんなに暑いんだ?」と彼は乗務員に言った。シーザーズ・パレスまで運転する予定のリムジンのドライバーと連絡がつかないと聞かされると彼の苛立ちは高まった。青いギンガム・チェックのスーツに身を包んだスチュワートは、この高温について尋ねようとコックピットに入っていったが、パイロットに話しかける間もなくスチュワートの28才の娘、ルビーが父親を階段の下に引っ張り下ろした。スチュワートはたちまち不便を忘れ、よくそうしているように、話題をサッカーへと変えた。最初の不機嫌が、ほんのちょっとした寄り道だけで終わったのは、スチュワートのいつもの「ハッピー・ゴー・ラッキー(幸せな態度が幸運を呼び寄せる)」な姿勢によるものだろう。天性の、大衆を喜ばせる人気者の気楽な魅力が、彼の人生をとても長く、とても幸せなものにした。

ロンドン郊外の駅でハーモニカを吹いているところを見出されてから50年、彼は31曲ものトップ40ヒットを飾り、29枚のソロ・アルバムをリリースし、60年代後半から70年代前半にかけての最高のバンド2組のフロントを務めた。パレードができるほどの数の、美脚でブロンドのモデルたちとデートを重ね、5人の女性との間に8人の子どもをもうけた。さらに少なく見積もっても2億3500万ドルを稼ぎだしている。シーザーズ・パレスでの今夜のショーは、ざっと45万ドルを集める見通しだ。これは過去3年間で111回めのショーとなる。
Translation by Kise Imai

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