90年代の人気海外ドラマ、ベスト10

5位『そりゃないぜ!? フレイジャー』

『そりゃないぜ!? フレイジャー』は、いろいろな意味でスピンオフを作る際のお手本だ。クリエイターたちは人気番組から素晴らしく、かつ使い古されていないキャラクターを選び、彼を新しい都市に移して新しい仕事を与え、周りに個性豊かな脇役たちを配置した。シーズン初めの大事な時期に、彼はボストンのバーについてほとんど語らず、ウッディや仲間が訪ねて来ることもなかった。しばらくすると、視聴者の多くは彼が『チアーズ』の男であることを忘れていった。番組はシーズン11まで継続。確かに終盤近くは失速していたが、11シーズンも続いた番組なら当然起こりえることだろう。

4位『シンプソンズ』

『シンプソンズ』がこのランキングの4位に位置するのは当然だと思う。何といってもシーズン26まで現在も続いているのだし、シーズン30からその先まで続かないと考える理由がない。今見ている多くの視聴者は、この番組がスタートしたときに生まれてさえいなかった。だから、彼らは『シンプソンズ』以前の世界がどんなだったか知る由もないのだ。また、彼らは平均値以下のエピソードをそれはたくさん見てきている。番組の絶頂期はいつだったのか、判定を試みる論争はインターネットで最も活発に行われているが、たいていの聡明な人々はシーズン10後に衰退していったということで同意している。遡れば、シーズン2から7までは素晴らしい出来だった。TV史上最高のエピソードが含まれていると言ってもいいかもしれない。

3位『X-ファイル』

1993年、オタクでいることは辛い時代だった。プロディジーやAOL、コンピュサーブはのろくて面倒で、『新スター・トレック』の最終シーズンは空振りだったし(ウォーフがカウンセラー・トロイと付き合う?)、ディーヴォはかたくなに解散したままだった。その後、FBI捜査官ふたりが超常現象の事件を調査する新シリーズが、フォックスで放送スタートした。ひとりは信奉者、もうひとりは懐疑論者だ。彼らの相性はいいが、さらに深い関係になることはあるのか? 謎の男シガレット・スモーキング・マンとは一体誰なのか? モルダーの妹に何があったのか? AOLのメッセージボードには長年、こういった疑問が頻繁に書き込まれた。

Translation by Sayaka Honma

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