ローリングストーン誌が選ぶ「最高のホラー映画続編」トップ20

18位『REC/レック3 ジェネシス』(2012)

優れたシリーズ作品は、最高の仕掛けをいつ搾り出し、いつ注ぐべきか心得ている。スペイン発のファウンドフッテージ・シリーズ第3作は、いつも通り疑似アマチュア・カメラマンの視点で描かれるが、前作にやや微調整を加えた幕開けだ。今回は、結婚式の動画カメラマンと招待客が登場し、感染による大混乱が記録される。恐怖に震え上がっていた招待客たちが人間を食べ始めると、そこで手ぶれ風映像は終わり。映画は、お互いを探す新郎&新婦の再会に焦点が当てられる。(ラストは聖書的な見地を示している:いや、フィル・コリンズはその場に居合わせた人たちに襲いかかったりしない。)すべてはレティシア・ドレラ演じる血まみれの花嫁が、チェーンソーのエンジンを全開にする瞬間のためにある——つまり、女性の地位向上、ホラー愛好者の眼福であり、この血みどろの1ショットで結婚についての説明を“一刀両断”している。by DF


17位『少女たちの遺言』(1999)

1998年の韓国製スリラー『囁く廊下/女校怪談』とあまり関連しないこの続編は、セクシャリティのタブーと復讐が描かれている。唯一の繋がりは、女子高校が舞台という平凡な設定だ。このとりとめもない物語は、抑圧的な社会の慣例により引き裂かれた関係が、悲劇と暴力的反動を引き起こす。韓国製ホラーは、政治や文化の変遷を辛辣に反映してきた。『少女たちの遺言』に描かれる女性同士の恋愛は、特に当時は異端だった。韓国では大ヒットしたが、2000年代初期に日本のホラー映画が人気を集めるなかで、このシリーズが世界的な成功を収めることはなかった。しかし、衝撃度以上に感情を揺さぶられる真摯な脚本であり、残忍なドラマは第3作(『狐怪談』)と同じくらい悪意に満ちている。by RF


16位『怪獣総進撃』(1968)

1頭のマンモス、大都市を破壊するモンスターに勝るものは、その大群しかない。だから、東宝スタジオは『ゴジラ』シリーズ第9作に、陽気なゴロザウルス、ラドン、モスラなど11匹もの怪獣を、(冗談ではなく)怪獣ランドと呼ばれる隔離した居住島に寄せ集めた。しかし、島をエイリアンたちが襲撃したことから、摩天楼のごとく巨大なこれらの怪獣たちは島を抜け出し、世界の主要都市を次々に破壊。やがて、3つの頭を持つキングギドラを相手に、怪獣たちが大バトルを繰り広げる。確かにドラマティックなシーンは陳腐だし定型通りで、コスチュームのデザインも漫画っぽい。しかし、モンスターたちがお互いに格闘する姿を一度に見られる手軽さがあり、心から楽しめるイカれた状況を絶え間なく描き出している。by RF

Translation by Sayaka Honma

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