ラナ・デル・レイ『ハネムーン』に隠されているもの

深いアメリカ愛
Photo by Jason LaVeris/FilmMagic

「ハネムーンと石油王たちの国に暮らす/アメリカに神の恵を/ピンクのシャンパンとパープルの雨の国/これが私のお気に入りの見方/見上げるとある白い帆と、目の前に何マイルも続く青い水面以外何もない」。ラナは新作の歌詞をセルフィーのキャプションにつけ、インスタグラムにアップしている。

デヴィッド・ボウイのファンは「テレンス・ラヴズ・ユー」を好むはずだ


「あなたの旋律を聞くと、私は今でもめちゃくちゃに壊れてしまう」。ラナは昨年8月21日にリリースされた、心が疼くような新曲「テレンス・ラヴズ・ユー」でこう歌う。彼女が描く曲中のヒロインは絶望していて、テレビをつけると自分が火星の周りを回っているような気持ちになる。「地上管制のトム少佐/あなたは一晩中私の声を聞いてくれる?」

ラナが見ているのは本物の星だ。かつて彼女は哲学を専攻していたが、テスラ社のCEOでスペースX社の設立者であるイーロン・マスクに会った日は「私の人生の中でも最高の日の1日」と「Beats1」のインタビューで語っている。1960年代の人たちと同様、彼女はアメリカが新しいテクノロジーの最前線にいると信じている。「テレンス・ラヴズ・ユー」のリリースに合わせて、アルバム「ハネムーン」のアルバムワークも公開された。ジャケットはスターラインツアーズの車に乗ったラナをフィーチャーし、車体の横にはホットラインの電話番号 “1-800-268-7886”が書かれている。この番号は彼女の本物の“ハネムーン・ホットライン”につながり、この楽曲と形而上学の講義、またはTEDでイーロン・マスクが再生可能なロケットを作る重要性について語ったスピーチが聞けるのだ。

Translation by Yoko Nagasaka

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