8位『オデッセイ』
宇宙飛行士マット・デイモンを火星に残して飛び去ってしまう乗組員たち。ゴールデングローブはこの作品をコメディと見たようだが、私はこの作品を、未知なるものの科学への熱い挑戦であり、かつリドリー・スコット監督の鮮やかな名人芸を楽しむチャンスであると見た。
7位『タンジェリン(Tangerine)』
ショーン・ベイカー監督のこのセンセーショナルなインディー作品は、たしかにiPhoneで撮影されたのだけれど、そういう技術的な話は驚きのごく一部でしかない。アカデミー賞のお偉方には、クリスマスイヴに働くロサンゼルスの娼婦を演じるトランスジェンダー俳優マイヤ・テイラーとキタナ・キキ・ロドリゲスのヒリヒリした演技には反応できないかもしれない。今度はどんな言い訳で無視を決め込むのだろう?